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スタッフブログ

猫たちのシャンプー

こんにちは、動物看護師の星です。

朝晩の冷え込みが強くなり猫たちが足元や隣で一緒に寝てくれるようになってきました。

わんちゃんのようにじっくり時間をかけてはできませんが、

一緒に暮らしている猫たちのシャンプーをしました。

 

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↑エルをお湯に濡らした時の様子です。

意外と大人しくできました。
 
↓しじみのシャンプー後の様子です。
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シャンプーする前はクローゼットに隠れ、お風呂に連れて行くとお湯に濡れる前からぎゃおぎゃお鳴きながら必死に頑張っていました。
2人ともふわふわになりました。

デグーです

こんにちは、動物ケアスタッフの黒澤です。

今回は昨年の秋頃に新しく家族として迎え入れた子をご紹介したいと思います。

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サンドという砂のような薄い茶色から明るい黄色みがかった色が特徴的なデグーです。

このような色合いから丸まった姿がきな粉餅のようで、きなこという名前をつけました。

デグーは約1年程で人間でいう成人と同じくらいになるのですが、この子はまだ生後半年くらいの子で体が小さく毎日ご飯を沢山食べて元気にすくすくと大きく育っています。

これからどこまで成長してくれるのか、日々楽しみにしながら、一緒に過ごす時間を大切にしていきたいです。

 

 

病理診断と免疫染色

こんにちは。病理診断科 技師の密本です。

今回は免疫組織化学染色(免疫染色)についてお話します。

以前、病理診断の基本染色であるヘマトキシリン・エオジン(HE)染色について紹介しましたが、免疫染色はその追加検査として行う染色です。

免疫染色では、抗原抗体反応を利用して細胞がもっている特定のタンパク質の存在を明らかにすることができます。

HE染色は組織全体を紅色あるいは青色に染めわけることで、組織の構造や細胞の形態を評価するのに対し、免疫染色は目的とするタンパク質の有無の評価をする、という点で異なります。当診断科では30種類近くの試薬(抗体)を備え、様々な蛋白を検出しています。

どのような目的で免疫染色が行われるのでしょうか。

大きく3つの目的に分けられます。

・腫瘍の特定:腫瘍細胞の形や増え方(HE標本)だけでは腫瘍の種類が分からない場合

・病原体の検出(パピローマウイルスなど)

・治療方針の決定:リンパ腫のタイプ(T細胞性/B細胞性)を特定したり、腫瘍細胞が治療薬の標的となるタンパク質を発現しているか(膀胱がんのHER2発現検査:これについては少し前のブログで病理診断医の平林先生が紹介しています)を調べたりすることで、治療に用いるお薬や治療方針の決定に活かされます。

・・・ちょっとピンと来ないかもしれません。

では、免疫染色ではどのように細胞が染色されるのか、実際に見てみましょう。

猫の大腸にできた腫瘍です。H E標本でリンパ腫と診断されました。

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この腫瘍の由来がT細胞なのかB細胞なのかを判断するため、T細胞がもつCD3という抗原と、B細胞がもつCD20という抗原に対する抗体を使用して、免疫染色を行いました。

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免疫染色では、陽性細胞を茶色に染めています。

この症例は、腫瘍細胞はCD3に陽性となっていることから、T細胞性リンパ腫と診断され、治療には、このタイプのリンパ腫に最も効果的なお薬が選択されます。

このように免疫染色は診断に利用され、治療方針の決定に活かされます。

免疫染色は学生の頃から何度も行っていますが、この結果次第で診断や治療方針が左右されると思うと、毎回緊張します。

今後も当院の獣医療を陰ながら支えられるように、がんばります!

ごあいさつ(飼い主様サポート 三井晴香)

皆様こんにちは。

12月から埼玉動物医療センターで働かせて頂くことになりました、三井と申します。

小学生の頃に犬を飼っていた事もあり、もともと動物が好きですが、最近はマイクロブタの写真を見て癒されております。

まだまだ至らない点ばかりですが、精一杯務めさせて頂きます。宜しくお願い致します。

これから寒い日が続きますが、皆様、ご自愛下さい。

 

受付はクリスマス仕様になりました

こんにちは。受付の松本です。

12月に入って一段と寒さが厳しくなってきましたね。

朝、布団から出たくないと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私もその1人です。笑

そんな朝起きるのが辛い12月といえばクリスマス!

毎年恒例、受付はクリスマス仕様になりました。

外にはイルミネーション、中には星型のライトやクリスマスツリー、小さい置物など色々装飾しています。

寒い中ご来院される皆様の心が少しでも温かくなればと思います♪

私のお気に入りは入り口に置いてあるクリスマスツリーです。

クリスマスツリーの横でワンちゃん、ネコちゃんと写真を撮って思い出を作ってみるのもいいかもしれませんね!

クリスマスが終わるといよいよ年末年始に差し掛かります。

年末年始は営業時間が異なりますので、ホームページをご確認の上、お気をつけてお越しください。

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ごあいさつ(飼い主様サポート 吉野)

はじめまして。

10月より飼い主様サポートとして勤務しております、吉野と申します。

来院される皆様に寄り添い、きめ細やかなお手伝いができるよう努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

私の実家は養鶏場を営んでおります。

にわとりだけでなく犬、猫がいて、私が子供の頃にはウサギとクジャクもいました。

両隣は牧場と養豚場(こちらは現在工場になってしまいましたが)で、「牛が逃げてる!!」ですとか「庭に子豚が…!!」ですとか、そんなふうに たくさんの動物に囲まれ育ちました。

動物と一緒に暮らすって大変な事もありますが、かけがえのない時間と思い出をたくさん重ねられますよね。

思えばずっと、身近に動物がいたなと、このブログを書きながら改めて振り返っています。

今は別の場所に住んでおりますが、実家の鶏舎でノラ猫ちゃんが産んだメスの仔猫を1匹保護し、一緒に暮らしています。

今年で6才になりました。

性格は、ちょっと気高いけれど甘えん坊。

そのツンデレぶりに翻弄されながらも、くにゃくにゃの身体と日向の様な毛のにおいに癒やされ、幸せをもらう毎日です。

最近の楽しみは、夜一緒に眠ること!

寒さも相まって、気持ち良すぎて寝坊注意です。

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年末の、少し無理をしやすい時期になりました。

皆様もどうか、風邪などひかれませんよう、よく食べてよく眠り、暖かくしてお過ごしください。

 

 

ワンちゃんの発達ステージを理解しましょう

こんにちは、獣医師の遠藤です。

最近子犬さんをよく見かけるので、今回はワンちゃんの発達ステージについてお話ししたいと思います。

ワンちゃんの発達ステージは大きく6つに分かれます。

それぞれ出生前期、新生子期、移行期、社会化期、若年期、成熟期〜高齢期と呼びます。

どの時期もワンちゃんにとって大事な時期であり、一番長く一緒に過ごすご家族の皆様に十分に理解していただくことで、双方にとって快適で豊かな生活が送れると思います。

・出生前期

文字通り誕生前の時期です。

・新生子期

生後2週間くらいまでの時期です。

体の機能が非常に未熟で、排泄も自分で行えません。

まだ視覚や聴覚は未発達ですが、触覚や体温感覚、味覚、嗅覚はわずかながら備わっており、ちょっとした刺激に反応できます。

こうした時期でも、適度なハンドリングによりその後のストレス抵抗性や情緒的安定性、学習能力などが改善されることが報告されています。

・移行期

生後2週間から3週間までの時期です。

視覚・聴覚が発達してきて、兄弟犬と戯れあったりうなったり尾を振ったりと、社会的行動シグナルも表現し始める時期です。また、排泄も自力で可能となります。

・社会化期

生後3週間から12週間くらいまでの時期を指しますが、犬種や個体差があります。

社会化とは、ワンちゃんが生活していく上で適切な社会性を身につけていくことであり、とても重要な時期です。またこの時期に完全に離乳します(7~10週齢)。

社会化期の初期は、まだ見知らぬ対象や新たな環境に接しても、警戒心より好奇心が上回ります。この時期に多くの動物や人や物、環境に触れ、恐くないことを教えてあげることで、成長してからの恐怖反応を予防することができます(恐怖期という一時的に外部刺激に怖がる時期がこの後2度ほど到来しますが、それはまたの機会に )...。

この期間に経験しなかった事象に今後初めて遭遇すると、子犬のレパートリーにない新奇なものとして警戒や恐怖の対象となります。また、社会化期から次の若年期にかけて、犬同士の遊びは正常な行動発達に重要な役割を持ち、遊びを通して身体能力を磨いたり、犬特有のボディーランゲージや社会的な相互関係のルールを学びます。この時期に他のワンちゃんと触れ合わないと、人とはうまく接することができるけど、変な話、犬とコミュニケーションが取れないワンちゃんになってしまいます。人に例えるならば、狼に育てられた狼少年/狼少女です。

それでは、この時期に多くの動物や人や物、環境に触れることの重要性は理解したが、まだ初年度のワクチンネーションプログラムがなされていないのに他のワンちゃんと触れ合ったり散歩に行っていいのかといった点が疑問としてあがるのではないかと思います。この問題を解決してくれるのが「パピークラス」です。パピークラスとは、子犬の幼稚園であり、同じ状況下の元気な子犬さんたちが集まるので感染症に罹患するリスクも低く、安心して通えます。パピークラスの良い点として、しつけを学べるだけでなく、他の子犬さんやその飼い主さんとも触れ合え、一石二鳥どころか一石何鳥にもなります。是非活用してみてください。

・若年期

離乳から性成熟に到るまでの時期です。

性成熟とは、動物の生殖機能が十分に備わった状態に達することを指し、ワンちゃんでは個体差はあるものの、大体の子が8~12ヶ月齢で性成熟に到ります。

若年期も社会化期同様に、多くの動物や人や物、環境に触れさせてあげることが重要です。この時期に外部刺激の適切な反復がないと、社会化期に社会化した対象に再び恐怖心を抱くようになってしまいます(後戻り現象)。

また、反抗期に突入する時期でもあり、残念な事にこの時期に保健所へ連れて行かれることが多いようです。ご家族の皆様は、犬にも人間同様に反抗期があり、一時的にトレーニングが難しくなる時期があることを理解してあげましょう。

・成熟期〜高齢期

犬が性成熟を迎えてから高齢期そして天国へ旅立つまでの期間です。

事実、歳を重ねれば重ねるほど病気にかかる可能性は人間同様に上昇します。症状が出てからでは手のつけようがなく残念ながら手遅れとなってしまう場合もあります。

早期発見・早期治療を目指し、少なくとも年に1回は健康診断をしましょう。

 

巨大食道症

こんにちは。動物看護師の岡田です。

今回は我が家のむぎちゃんについてお話しします!

むぎは2歳のチワワとカニンヘンダックスフンドのmixで元気な男の子です。

去年くらいから吐出すること多いな〜と思い消化器科の先生に相談し検査したところ"巨大食道症"と診断されました。

巨大食道症は誤嚥性肺炎などになることもあります。

我が家では、ご飯の時は立った体勢で食べれるように以下の写真のようにお皿の位置を高くしています。

そして食べ終わったら立った体勢で10分間抱っこしています。

今のところ誤嚥性肺炎になったりはしていないですが、ご飯食べた後に恐らく気持ち悪くなりたまに涙目になっていたりすることがあります。
誤嚥性肺炎になると命にも関わることもあるため今後も気をつけていきたいと思います。
 

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いろいろな犬の骨折の治療方

 高いところから飛び降りたり、交通事故にあってしまったり動物病院には様々な理由で骨折してしまったワンちゃんやネコちゃんが来院されます。

小型犬人気が高まっている昨今では、ソファーからの落下で前足を骨折してしまう子が後を絶ちません。

 整形外科では骨折の部位、程度、年齢などから似たような骨折でも様々な治療方法を検討・実施しています。

 軽度の骨折(剥離骨折や部分骨折)では手術を行わず包帯で完治することもありますが、多くの子は手術による整復が必要となります。

今回は骨折の際に当院で最も行われているプレート法について今回は簡単にご紹介したいと思います。

 プレート法とは骨折部位を目視または特殊なX線装置を用いてみながら骨折の断端部をぴったりと合わせた後に、金属製(ステンレス、チタン)のプレートを骨にあて、ズレないようにスクリューで固定します。

包帯法と比べてズレの少ない整復が行えます。

また、人の場合は後々プレートを抜去することが多いですが、ワンちゃんネコちゃんの場合は問題が無ければそのまま置いておくことが出来ます。

 ケガをしないことが一番ですが万が一骨が折れてしまった場合は整形外科にご相談ください。

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手術前X線画像

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手術後X線画像

獣医師:中嶋恒介

 

皆様の犬ちゃん猫ちゃんとのお話をお聞かせください♪

みなさんこんにちは。受付の高橋です。

先日、2022年人気犬種ランキングという記事を目にしました。

トイ・プードル、チワワ、MIX犬、柴犬、ミニチュアダックスフンドが上位に入っていました。

たしかにこのランキングに入っている犬種は当院でもよく見かけるなぁと思います。やはり小型犬が多いですね。

同じ犬種でも体格や顔つき、性格が違ったりしてそれぞれ個性がありますよね。

受付ではあまり犬ちゃん猫ちゃんと直接関わる機会が少ないですが、問診に伺った際やお会計の際に少しでもお話できると嬉しいです♪

是非、皆様の犬ちゃん猫ちゃんとのお話をお聞かせください♪

 

摂取水分量が落ちてきた時の対策

皆さん、こんにちは。いつもお世話になっております、看護師の澁谷です。

日が落ちるのが早くなって来て、お散歩に行くタイミングが難しくなってまいりました。

今回は、気温が下がってきてわんちゃんねこちゃんの一日の摂取水分量が落ちてきた時の対策についてです。

お水を飲む量が落ちると、尿中ミネラルの濃度が上がって「尿石症」などのリスクがあるので、寒い季節でも気をつけていきたいですね。

1.お水をぬるくする

寒いとわんちゃんねこちゃんも冷たいお水をあまり飲もうとならない子がいます。そういう子は、少しお水の温度を上げると飲んでくれます。

 

2.ご飯をぬるま湯でふやかす・温かいスープをあげてみる

味付きの水分が好みの子もいるので、スープをあげてみるのもいいと思います。またご飯など温めると匂いが強くなり、興味を示してくれる子もいます。これはあまり食欲のない子にも試せる工夫です。

 

3.ウエットフードをあげてみる

ウエットフードはドライフードよりも水分量があるため、あまりお水を飲まなくなった子に少しでも水分を取って欲しい時に使える方法です。「ウエットフードの方が好きで、本当はドライフード食べて欲しいのにウエットフードしか食べなくなった!」と心配になる場合は、朝はウエットフード、夜はドライフードなどドライフードのみの時も作るといいかもしれません。

 

もしおうちの子がお水を飲まなくなった!と不安な方がいらっしゃったら上記の方法を試して見てください。

また、寒くなってきた以外にもお水を飲まなくなる理由は他にもあるので、いつでもご相談ください。

 

動物看護師の国家資格試験について

みなさん、こんにちは。動物看護師の梁瀬です。

最近急に寒くなり我が家の猫たちも膝の上で寝てくれるようになりました。

今日は愛玩動物看護師国家資格化について少しお話ししたいと思います。

令和4年5月1日に愛玩動物看護師法の施行により、動物看護師の国家試験が行われる事になりました。

今年度が第1回目の試験の年になります。

予備試験が11月となり、本試験は来年の2月に行われます。

今は近い予備試験に向けて仕事と勉強の両立を頑張っているところです。

動物看護師の国家資格を取得できると、獣医師の診療の補助、採血、マイクロチップの挿入など今よりも仕事の幅を広げる事が出来るようになります。

今よりも更に動物への知識を広げ皆様のお役にたてるよう精一杯頑張ります。

 

 

お家のわんちゃんねこちゃんの変化にいち早く気付けるのはご家族です

みなさんこんにちは。

動物看護師の佐藤さつきです。

9月になり夜は冷えるようになりましたね。

さて、わたしのブログで何度か紹介したボクサーのジェイクですが今月で10歳になります。

大型犬の10歳なのでだいぶ高齢ですがまだまだ元気です。

しかし、ジェイクも歳を重ねて腫瘍が見つかったりホルモンの病気が見つかったり頸部のヘルニアが見つかったりといろいろなものと闘っています。

一時期、あまり散歩に行きたがらなかったりご飯を食べたがらない、多飲多尿という時期がありました。

なんかいつもと違うな〜なんか変だな〜くらいでしたが検査をしてみると上記のような病気が隠れていました。

お家のわんちゃんねこちゃんの変化にいち早く気付けるのはご家族です。

些細なことでも病院で先生に相談するのが一番だなあと改めて実感したところです。

 

最近のジェイクで気をつけていることは、首輪からハーネスへ変えたこと、歩きたがらない時は無理に歩かせない、、、、とやっていましたが高齢な子は運動させないと寝たきりになってしまうリスクもあります。

ですので痛みや身体の怠さなど体調をしっかりみつつ歩かせる必要があります。

散歩に行ってもすぐ帰ってきてしまうことが多くなり、暑いからかな、体調悪いからかなと心配をしていましたが散歩の道を変えたら、不思議なことにぐんぐん自分から進んで歩けるようになりました。

おうちのわんちゃんで最近お散歩行きたがらないなーという時、体調の問題を考えた上で色々な工夫をしてみてあげてください。

顔が白くなって歳をとった子も可愛くて仕方ないですよね、一緒にいる間は元気に歩いてもらえるよう努力していこうと思っています。

体調面やおうちの子が高齢になってなにかお困りのことがあれば、お声掛けください。

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膀胱がん(尿路上皮癌)のHER2発現検査について

こんにちは、病理診断科 診断獣医師の平林です。

夏の暑さも和らぎ、秋の匂いや気持ち良い風が感じられるようになりました。

動物たちも過ごしやすく、わんちゃんたちにとってはお散歩が行きやすくなりましたね。

私は秋の果物が好きなので、わくわくしています。

今回は、病理診断科で行っているHER2発現検査という少し特別な検査について、ご紹介します。

 

HER2発現検査は、膀胱がん(尿路上皮癌)に対する“ラパチニブ”という抗がん剤の効果を予測するための検査で、カテーテルや手術で採取した組織で行います。

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膀胱がんは尿路に最も多く発生する悪性の腫瘍です。

治療法は、外科切除、放射線治療、内科治療などがありますが、治療を行っても残念ながら半年〜1年程で亡くなることが一般的です。そのため、有効な治療法の開発が望まれてきましたが、近年、ラパチニブが犬の膀胱がんに対して有効な治療法になることが明らかにされました。

ラパチニブは、細胞の増殖に関わるタンパク質であるHER2とEGFRを阻害する分子標的薬です。

犬の膀胱がんでは、HER2の発現が高いとラパチニブがよく効き、生存期間の延長が期待できることが示されています。

検査では、HER2発現の程度をスコア化し、陽性、陰性の判定をしています。

獣医療におけるHER2発現検査は、まだ一般的な検査ではなく、ラパチニブを用いた抗がん治療は新しい治療法ですが、当院では検査体制を整え、結果をもとにラパチニブを含めた治療法をご提案しています。

知識、検査、技術を充実させ、わんちゃん、ねこちゃんに、より多くの治療法をご提供できる病院でありたいと思っています。

HER2発現検査やラパチニブを用いた治療法にご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

【参考文献】

  1. Maeda S, et al. Lapatinib as first-line treatment for muscle-invasive urothelial carcinoma in dogs. Sci Rep. 2022;12(1):4.
  2. Tsuboi M, et al. Assessment of HER2 Expression in Canine Urothelial Carcinoma of the Urinary Bladder. Vet Pathol. 2019;56(3):369-376.

 

皮下点滴について

こんにちは、看護師の柳瀬です。

今回は皮下点滴についてお話させて頂きます。

皮下点滴とは、わんちゃんねこちゃんの皮膚と筋肉の間の空間に一度にまとまった量の輸液剤を投与する点滴方法です。皮下点滴をした後は一時的にこのような感じで背中にラクダのコブのようなものができますが、数時間かけてゆっくり吸収されていきます。

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今月で16歳になった我が家の愛犬ホクは慢性腎臓病があり数ヶ月前から皮下点滴が必要になりました。始めは3日に1回でしたが血液検査の結果や体調に応じて先生とも相談し、今では毎日皮下点滴を行っています。

我が家の場合、通院時以外は自宅で皮下点滴を行っているのですが、実は一般の飼い主様でも練習をすればご自宅で皮下点滴を行うことができます。

今回はシリンジという注射ポンプで行う方法を簡単にご紹介します。

まず準備として、人肌程度に温めた輸液剤をシリンジに針を付けて吸います。指定された量を吸ったら先端を翼状針という動物に刺す針に付け替えます。

ホクの場合は1回量90mlです。

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準備が出来たら、動物の肩甲骨の間付近の毛をかき分けアルコール綿で消毒をし皮膚を掴んで翼状針を刺します。

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針を刺した部位から漏れがないか、きちんと皮下に刺さっているかを確認しながらシリンジを押して入れていきます。

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日課なので慣れたものです。

全て入れ終えたらティッシュなどでおさえて翼状針を抜きます。最後に出血や輸液剤の漏れがないかを確認して終了です。

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入れる輸液剤の量にもよりますが、慣れてしまえば準備を含めても10分程度で行うことができます。

通院の頻度が多いのは飼い主様にもわんちゃんねこちゃんにとっても大変だと思います。定期的な皮下点滴が必要な子でお家でやってみようかなという方は看護師がお教えしますのでお気軽にお声がけ下さい。

 

我が家の愛犬、パグのくー

こんにちは。動物看護師の森谷です。

我が家の愛犬、パグのくーは14歳になりました。

犬の14歳は人間だとだいたい80歳くらいになりますがここまで大きな病気もせずに頑張っています!!

ですが、最近は食欲にムラも出てきて、足腰も悪くおしっこもオムツなしだと漏らしてしまったり、寝ている事が多くなってきたりとだんだんと歳を取って来た事を感じる事が多くなってきた気がします。

食欲にムラは出できましたが、大好きなササミやリンゴは凄い勢いで食べます!!

どこかをじっと見ているクーです笑↓

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まだまだ頑張ってもらい、一緒に過ごしていきたいです!

 

血液検査の機械をご紹介します

こんにちは、看護師の斉藤です。

今日は血液検査の機械をご紹介します。

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スポットケムバイダスという機械で、T4・FT4・コルチゾールといった血液中のホルモンを測定できます。

年齢を重ねるとホルモンバランスが崩れたりするのでT4・FT4はペットドックの項目にもあります。

コルチゾールは副腎皮質ホルモンで、測定する事でクッシング症候群の診断に役立ちます。

少し時間がかかりますが、院内で測定できるのでその日のうちに患者さんに結果をお伝えでき、早く結果が分かれば、早く治療を開始することができます。

院内では古株の検査機器ですが、まだまだ頑張りますので、よろしくお願いします!

 

 

 

テディベアカット

こんにちは。トリマーの有賀です。

みなさんいかがお過ごしでしょうか。体調を崩さぬようご自愛下さいませ。

さて今回は、カット犬種ならよく耳にする『テディベアカット』について少しご説明できたらと思います。

特にトイプードルの子に多いこのカットは、なんとなくは分かるけど…

と曖昧なイメージを持つ方もいらっしゃると思いますので解説していければと思います。

まずは、どこかに白くて、顔がボサボサで切り甲斐があるトイプードルはいないかな?

 

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いましたね!!

もう目がどこにあるかもわからない切り甲斐がある子がきてくれました!!

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まずテディベアカットとはざっくり言いますと、輪郭(赤い丸)が丸くなっていて、口元にもう一つ丸(黄色い丸)があるカットになります。

基本的にはこのような形になりますが、輪郭を大きく見せてふわふわ感を出したり、ご飯を食べた後お手入れしやすい様、口元の丸を小さくしたりとこの形を基本にオーナー様の好みに合わせていく形になります。

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最初に目頭と目の上をカットしました。

これで目が見えますね。

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次にあご下の毛をバッサリカット。

顎の下の毛を短くカットすると、小顔に見えますし、お手入れもしやすくなるのでおすすめです。

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次は輪郭のカットですが、鼻の所から耳の穴までを丸く、緩やかなカーブを描くようにカット。耳の穴あたりから少し直線気味に頭につなげていきます。

ここのカーブも先程カットした顎下の毛に合わせるため、顎下の毛が短ければこの写真のように緩やかなカーブになりますが、ふわふわ感を出すのであれば顎下の毛をもうすこし残してもっと丸く仕上げる事もできます。(黄色い線みたいに)

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頭もカットしました。顎下が短い分、頭には少し余裕をもって長めに残してカット。先程切った輪郭にも繋げ丸く仕上げます。

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最後に口周りのカット。小さすぎると丸が強調されず、シャープな印象になり、丸が大きすぎても目が隠れてしまう為、バランスを意識しながらカット。丸くなーれとつぶやきながらカットすると結構丸くなります。

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左右対称になるように向かって左側も先程と同様の手順でカットすれば出来上がり。

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少しいびつな丸になってしまいましたが、イメージ的にはこのような形になります。

あんなにボサボサだった子もスッキリ可愛くなりましたね。

これを機にトリミングに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

ブラッシングをする目的について

こんにちは、看護師の佐藤諒です。

8月も半ばを過ぎ、まだ暑い日が続く今日この頃です。

我が家の愛猫も、涼しい部屋でゆったり寝たり、冷たい板の間にいたりしています。

今回のお話しは、ブラシングをする目的についてです。

①皮膚や被毛の健康

ブラッシングによる皮膚の刺激が、血行促進や新陳代謝を促すことで愛猫の健康を維持し、被毛の汚れを取り除き皮膚病の予防にもなります。

②コミュニケーション

ブラッシングの時間は、愛猫とのスキンシップの時間です。

猫は「アログルーミング」という信頼する猫同士で毛繕いし合う習性があります。

そのため、飼い主のブラッシングに身を任せるようになれば信頼の証になります。

③毛球症の予防

猫が、毛繕いで飲み込んだ毛が消化器官に蓄積され起こる病気です。

毛は食べ物ではないため、通常は吐き出すか便と一緒に排泄されます。

しかし、大量の毛を飲み込んでしまうと胃や腸で毛が絡み合い排出できなくなることがあります。

日頃からブラッシングで体内に入る抜け毛を減らして予防しましょう。

④熱中症対策

猫は全身が毛で覆われているため、人間よりも暑さに弱い生き物です。

特に毛の長い長毛種やダブルコート(毛が二層に生えてる)の猫は、夏場は熱中症の危険性が高くなるためブラッシングで通気性をよくして、熱中症予防をしましょう。

⑤におい対策

猫は常に自分でグルーミングするためあまり臭わない動物ですが、臭いの素になる皮脂腺や汗腺は、尻尾の付け根や肛門周り、耳など多くある部分を定期的にブラッシングをしましょう

 

上記の目的を思ってブラシングをやりましょう。

 

避暑

こんにちは。施設管理の中村です。

毎日暑い日が続き、そして日々記録が更新されている状況ですが、皆さま体調は大丈夫でしょうか?

日差しが強いうえに、湿気が高いと更に暑さ倍増です。

クーラーが必需品です。

この夏、我が家の3頭の犬たちは6~8月の3か月間、長野へ避暑に行っています。

ちょうど梅雨のジメジメの季節から、真夏のジリジリ太陽の季節。

長野の標高が1400m、入間市の標高は140m。10倍違います。

標高が高いと湿気がなく、カラッと清々しいようです。

クーラーは必要ありません。扇風機も時々です。

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暑くて倒れているのではありません。

気持ちよく寝ているのです。

クーラーの部屋ではなく、自然のままで♪

羨ましいかぎりです。