検査
血液検査の機械をご紹介します
こんにちは、看護師の斉藤です。
今日は血液検査の機械をご紹介します。
全自動血液凝固測定装置といいます。6種類の凝固の項目を測定するのに使用しています。
大きな手術できちんと止血ができるか、大きな病気があって血栓ができやすくなっていないかなど必要に応じた種類の検査をしています。
中はこんな感じです!
当院にはなくてはならない機械です!!
血液ガス分析について
こんにちは、獣医師の石川恭平です。
雪も積もって寒さが厳しくなってきましたね。
一緒に過ごしているおうちの子も急な気温の変化でご飯をたべる量が減ったり、体調が気になったりすることもあるかもしれません。
今回は当院で行っている血液ガス分析についてお話ししたいと思います。
血液ガス分析とは、血液の中の気体(酸素や二酸化炭素)やミネラルの一部を調べる検査です。当院では血液検査をするときに一緒に測定することがあります。
主に評価する内容は
- 酸素が十分に取り込めているか(酸素化)
- 二酸化炭素がたまっていないか(換気)
- 代謝ができているか(代謝)
- 身体のバランがとれているか(酸塩基平衡)
一般的な検査(血液検査や画像検査など)と一緒に測定することで、身体で起こっている異常を詳しく知ることができます。
たとえば、肺炎の患者さんでは呼吸がうまく出来なくなってしまうことで血液中の酸素が少なくなったり(低酸素症)、二酸化炭素が多くなってしまったり(低換気)することで身体のバランスがくずれてしまうことがあります。
(より詳細な評価には動脈からの採血が望ましいですが、負担をかけないよう静脈から採血することもあります)
他にも、腎臓の病気や下痢や吐き気など(代謝)でも身体のバランスがくずれてしまいます。
このような検査の特徴があるため、症状や検査結果を基に身体のバランスがくずれている原因を慎重に判断していきます。
ですので、患者さんの症状も大切な情報になります。
どんな小さなことでも獣医師に伝えていただけますと非常に助かります。
血液検査の機械をご紹介します
こんにちは、看護師の斉藤です。
今日は血液検査の機械をご紹介します。
パスファーストという機械で、TATという凝固の項目を測定するのに使用しています。
凝固の検査は、出血した時にきちんと血が止まるか、血栓が出来やすくなってないかなどを調べます。
この機械が導入される前は、外部の検査会社に検査を依頼していて結果が出るまで少し時間がかかりましたが、今では早ければ30分程で結果がでます。
当院ではTATをたくさん測定するので、とても活躍してくれている機械です!!
血液検査の機械をご紹介します
こんにちは、看護師の斉藤です。
今日は血液検査の機械をご紹介します。
スポットケムバイダスという機械で、T4・FT4・コルチゾールといった血液中のホルモンを測定できます。
年齢を重ねるとホルモンバランスが崩れたりするのでT4・FT4はペットドックの項目にもあります。
コルチゾールは副腎皮質ホルモンで、測定する事でクッシング症候群の診断に役立ちます。
少し時間がかかりますが、院内で測定できるのでその日のうちに患者さんに結果をお伝えでき、早く結果が分かれば、早く治療を開始することができます。
院内では古株の検査機器ですが、まだまだ頑張りますので、よろしくお願いします!
ペットドックについて
こんにちは。獣医師の遠藤です。
今回はペットドックについてです。
当院では年に1度、血液検査をはじめ、レントゲン検査、超音波検査、尿検査、便検査などなど、大切なわんちゃんねこちゃんの健康診断を実施しています。
“うちの子は健康だから大丈夫!”というお声も度々耳にしますが、考え方を少しだけ変えてみましょう。
“症状が出ていない今だからこそ、早期発見が実現し、完治出来る可能性があるのです!”
症状が顕在化してきた時にはすでに…といったことも残念ながら経験しています。
先日も、見た目は健康体そのものであったわんちゃんに、まだ転移をする前の非常に早期の悪性腫瘍が見つかりました。
他の臓器に異常もなかったので、麻酔リスクも最小限で手術を行うことができました。
ペットドックの流れとしましては、午前中にお預かりして日中に検査を実施し、夕方のお迎えとなります。
結果もその日のうちにご説明させていただきます。
もし興味のある方がいらっしゃいましたら、一度ご連絡ください。
血液検査の機械
こんにちは、看護師の斉藤です。
今日は血液検査の機械をご紹介します。
富士ドライケムという機械です。
この機械では血糖値や、コレステロール、カルシウムなどといった生化学と呼ばれる項目を調べる事ができます。
少し前に最新型にバージョンアップし、タッチパネル操作になり、見た目もスタイリッシュでカッコよくなりました!
患者さんの治療の役にたてるよう、機械共々、頑張ってまいります。
検査機器をご紹介します
看護師の斉藤です。
今日は昨年新しく当院にきた検査機器をご紹介します。
この機械では今まで外の検査会社に依頼していたTSHとSAAという項目を測定することができます。
TSHは甲状腺の異常を調べられます。
SAAは猫に炎症が起きている時に上昇します。
院内で測定ができるようになったので、よりスピーディーに治療に役立てると思います。
血液ガスについて
こんにちは、看護師の斉藤です。
今回は血液ガスについてお話しします。
わんちゃん、ねこちゃんから少し血液をもらって、機械に通します。
この機械は自動で血液中の酸素・二酸化炭素の濃度やpH、イオンなどを測定してくれます。
結果は短時間で出るので、急患の状態を把握するのに役立ちます。
結果を記入した報告書をお渡ししているので、気にしてみて下さい。
内視鏡実習をしました
こんにちは獣医師の豊原です。
先日内視鏡メーカーのOLYMPUSさんに来ていただき、内視鏡の実習をしました。
内視鏡とは胃や腸の検査で使う“胃カメラ“のことです。
内視鏡は動物では全身麻酔をして行います。
わんちゃん、ねこちゃんで内視鏡をどのような時に使うかというと
「異物の誤飲」や「胃や腸の病気の検査」の時に使います。
「異物の誤飲」は若齢の子で多いですが
おもちゃや、おやつの入っていた袋などを誤って飲み込んでしまうことがあります。
異物の大きさにもよりますが、胃の中にとどまっているものであれば内視鏡で摘出できます。
しかし、大きいものや腸に詰まってしまった場合は開腹手術が必要です。
「胃や腸の病気の検査」は長期に渡り胃腸炎の症状が認められる時や、胃腸のがんが疑われる時などに行います。
内視鏡で胃や腸の中にできものがないか観察し、胃や腸の一部を採取して病理検査を行います。この検査で胃腸炎やがんの診断をします。
今回の実習は犬の胃腸の模型を使って行いました。
上の写真のように胃や腸はくねくねと曲がっています。
特に胃から腸につながる部分は急カーブになっていて
内視鏡を胃から腸へ進めるにはコツがいります。
OLYMPUSの方に内視鏡操作のコツを教えていただき、獣医師全員で実習をしました。
やはり胃から腸に入る所が難しいです。
スムーズに腸に入ると歓声が湧きました。
看護師は内視鏡の洗浄と消毒の手順を確認しました。
本日教えていただいた内容を実際の現場でも活かして
より良い検査が行えるようにしていきたいと思います。
わんちゃん、ねこちゃんの採尿、採便方法
獣医師の上嶋です。
便検査や尿検査を実施する必要がある場合、ご家族の方に、採便、採尿をお願いすることがありますが、皆さんはどうやって動物の便や尿を取っていますか?
意外と難しいなと感じられている方も多いのではないでしょうか。
今回は、便や尿の取り方についてお話ししたいと思います。
<便の取り方>
トイレットペーパーや猫砂に付着してしまっていると、下痢の場合などには便が吸収されてしまい、うまく検査が出来ないことがあります。
ビニール袋やプラスチック容器に入れて持参していただけると検査がしやすいです。
なるべくゴミが混ざらないよう、注意してください。
可能であれば、排便の体勢をとったら、ちらしなどのツルツルした素材のもので便を直接キャッチして下さい。
<尿の取り方>
1.犬の場合
お散歩で尿をする子の場合には、おしっこの態勢を取ったら、清潔な器をそっと差し出して尿をキャッチしてください。
家のトイレで尿をする子の場合は、ペットシーツをひっくり返して設置しておくと、尿が吸収されないので、そこに溜まった尿を回収してください。
2.猫の場合
引き出し式のトイレを使用されている場合には、引き出し部分のシートを外しておき、そこに溜まった尿を回収してください。その際、尿を吸収しないタイプの猫砂を使用してください。
引き出し式のトイレでない場合には、水切りかごなどを利用してみてもいいかもしれません。
便、尿共に、正確な検査結果を得るには、なるべく新鮮なものが望ましいです。
検尿、検便用の容器が必要な場合には、スタッフにお声がけいただければ、無料で容器をお渡し致します。
また、どうしてもご自宅での採尿が困難な場合には、病院で、膀胱穿刺(エコーガイド下で膀胱に直接細い針を刺して採尿)やカテーテルによる採尿を行うことも出来ますので、ご相談ください。
検査時の注意点について
こんにちは。
獣医師の勝山です。
なんだかあっという間に暖かくなって、春を実感できるようになってきました。
暖かい日は絶好のお散歩日和ですね。
我が家の犬猫達はいつも一緒にお散歩します。
猫はスリングに入れてですけど、なかなかの気分転換になるようで楽しそうにしています。
お散歩中。下から撮ったのでだいぶブチャイクです笑
今回は、検査時の注意点について少しだけふれたいと思います。
基本的に、一部の血液検査、お腹の超音波の検査、CT検査などの麻酔が必要な検査は絶食が必要です。
事前にこれらの検査を行うことが決まっている場合はこちらからごはんをぬいて来ていただくようお願いをしていますが、たまにごはんを食べてきてしまって検査が難しくなってしまうことがあります。
血液検査では異常な数値が出てしまうことがありますし、お腹の超音波の検査では胃腸の状態がうまく把握できなかったり、胃にごはんが入っていることにより近くの臓器(肝臓など)が全部観察できなかったりします。
麻酔が必要な検査では、麻酔時に食べたものを吐いてしまうことがあるので、吐いたものが肺に入って誤嚥性肺炎を引き起こしてしまうことがあります。
ですので、検査を行う予定があったり(特にお腹の検査)、もしかしたら検査が必要になるかも…と思ったときはごはんを抜いてきていただくとありがたいです。
理想的には最後のごはんを食べてから8時間くらいたっていれば十分かと思います。
ちなみに、お水はのんでも大丈夫です。
もちろん、絶食が必要ない検査もありますので、わからない場合はお問い合わせください。
血液検査について
こんにちは、看護師の斉藤です。
今回は血液検査についてお話しします。
よく行われる血液検査に一般血液検査というものがあります。
わんちゃん、ねこちゃんから少し血液をもらって、自動血球計測器に通します。
この機械は自動で赤血球や白血球、血小板などの数を測定してくれます。
次に血液塗抹を作製し、染色して顕微鏡で観察します。
この際、白血球を種類ごとに数えて比率を出したり、人の目できちんと血球の状態を見て、異常がないか確認します。
機械と塗抹のデータを総合して一般血液検査の結果とし、診断の材料としています。
結果を記入した報告書をお渡ししているので、気にしてみて下さい。
CT検査について
こんにちは。獣医師の勝山です。
桜の季節も過ぎ、もうすっかり暖かくなりましたね。
今回はCT検査について少しお話したいと思います。
CT検査とは、コンピューター断層撮影法(Computed Tomography)を用いた検査です。
…といわれても、よく分からない方が殆どだと思います。
レントゲン検査は皆さんピンとくると思いますが、CT検査は、レントゲン検査と同じX線という放射線を利用して行う検査になります。
この2つの検査の違いは何かというと、レントゲン検査は一つの方向から一回撮影するのみなので、平面的にみることしかできないのに対して、CT検査は様々な角度から何回も撮影したものをコンピューターで解析することにより立体的にみることができます。
例えば、体にできものができてしまった場合、できものがどのくらいの大きさなのか、どこの位置にあるのか、血管がどのように入り込んでいるかなどが、CT検査をすることにより詳しく分かります。
それにより、ご家族に分かりやすく病気の説明ができたり、手術の計画が立てやすくなったりします。
肝臓にできものができています。
(茶色:肝臓、水色:肝臓のできもの)
ちなみに、撮影時間は数秒ですがその間じっとしていないと画像がブレてしまうため、殆どの場合で全身麻酔をかけて行います。
そのため、CT検査の前には血液検査等の麻酔を安全にかけられるかどうかの検査が必要になります。
精密な検査が必要になる場合はその日のうちにCT検査ができないことがありますのでご注意ください。
また、被曝について心配される方もいらっしゃいます。
もちろんレントゲン検査よりは受ける放射線の量は増えますが、それでも体には影響のない量なのでご安心ください。
CT検査が必要かどうかは病気の種類や状態により変わってきますので、まずは診察を受けていただきご相談ください。
犬・猫の骨髄検査について
こんにちは、獣医師の森田です。
みなさん、骨髄という言葉を聞いたことがありますか?
骨は内部が空洞になっていて骨髄という組織で満たされています。
骨髄は血液を作る工場で、外敵から身を守る白血球・酸素を体に運搬する赤血球・傷ができた時に血を固めてくれる血小板などの細胞を作っています。骨髄で作られた細胞は血液中に出ていきそれぞれの働きをしてくれます。
病気になると上記の細胞が少なくなることがあります。結果、体の抵抗力が低下したり、貧血になったり、血が止まりづらくなったりします。
この異常はまず血液を調べると分かります。異常の原因が骨髄にあるのか・あるいは他の場所なのかを調べるために骨髄検査が実施されます。
骨髄の中に針を入れて細胞を採取し、骨髄で何が起こっているかを調べます。また、様々な“がん”が骨髄の中に入り込んでしまうことがあり、どれくらいがんが広がっているのか調べる目的で検査をする場合もあります。
<ジャムシディ針>
解説:骨髄針といわれるもので普通の針よりも少しだけ太くなっています。
<骨髄塗抹写真>
解説:取れた骨髄を見やすいように染色したものです。これを詳細に分析して治療に役立てます。
骨に針を刺すため、場合によっては全身麻酔が必要になることもありますが、骨髄検査をすることで通常の血液検査ではわからない血液の状態が把握できます。
また、検査自体は10分程度で終わり、動物への負担はほとんどありません。
骨髄検査、しかも全身麻酔をかけるかもしれないと聞くと、迷われてしまう方も多いと思います。
ですが、得られる情報によって治療の方法が見つかる場合もあります。
もし、愛犬・愛猫が動物病院で骨髄検査を提示された場合に、この話を思い出していただければ幸いです。
できものを見つけたとき、病院で針吸引検査を行ってみませんか?
獣医師の平林です。
生れは長野で、入間に住み始めて数年が経ちました。大学時代は青森に住んでいたので、実家にはなかなか帰れませんでしたが、今はちょこちょこ帰っています。
この間、実家の犬と遊んでいたら、からだにしこりがあるのをみつけました。ドキッとして、悪いものだったら…と、心配になりました。
みなさんも日常、動物と触れ合っているなかで、なんだか腫れている、しこりが触れる、と気づかれることはありませんか?
そしてそれから思う事は
・何のできものなのかな
・治療をした方がいいのかな
・どんな治療になるのかな
・治療をすれば治るのかな…
このようなことだと思います。
答えは…
できものの種類によって様々です。
今回は、できものを見つけたとき、このような疑問の答えに近づくためのはじめの検査、針吸引検査についてご紹介します。
針吸引検査は、できものに針を刺して細胞をとり、顕微鏡で観察する検査です。できものの場所や、動物の性格にもよりますが、麻酔は必要にならないことがほとんどです。
細胞の形や様子から、
何のできものか
腫瘍か、腫瘍でないか
良性か、悪性か
診断をします。
できものの性格を知ることができ、
治療の時期、方法を検討するにあたり、大切な判断材料になります。
例えば、この猫ちゃんは耳の付け根に腫れがみられました。針吸引検査を行うとつぶつぶした顆粒をもつ丸い細胞が観察されました。
検査の結果、できものはただの腫れではなく、肥満細胞腫という腫瘍でした。肥満細胞腫は皮膚や内臓にできる悪性腫瘍で、早期の治療が必要です。このねこちゃんはすぐにできものの切除を行いました。
これはねこちゃんのおなかのできものです。2-3年前よりおっぱいの近くにみられていたそうですが、大きくなり、皮膚が破れてきてしまいました。
針吸引検査を行ったところ、乳腺腫瘍が疑われました。乳腺の腫瘍は悪性であるほど、隣の乳腺に広がっていく心配があります。このねこちゃんの乳腺腫瘍は悪性であったため、できものを含めてつながりのある乳腺も一緒にとることをご相談しました。
次はわんちゃんのおしりです。しっぽの右上に硬いできものと、左の太ももにおもちのような形をした柔らかいできものがあります。
針吸引検査を行ったところ、しっぽの右上のできものからは細胞があまりとれませんでした。細胞の結びつきが強く、硬いできものからは細胞がとりにくいため、針吸引検査では診断が難しいことがあります。
このような場合には、組織生検といって、できものの一部を切り取って病理診断を行う検査に進みます。
組織生検を行ったところ、切除をした方がいいがんであることが分かったため、わんちゃんには手術を受けてもらいました。
左の太もものできものは、脂肪腫という良性腫瘍でした。脂肪腫は良性の腫瘍で、急激に大きくなったり、生活の邪魔にならなければ、治療はせずに様子をみることができます。このわんちゃんもこちらのできものは経過をみることになりました。
できものにより治療が様々であること、その際に、針吸引検査が大切な判断材料になることの例を少しですがご紹介してみました。
針吸引検査は、できものの一部しかみていないので、確定診断はできませんが、動物への負担が少なく、できものの情報を引き出す事のできる有用な検査です。
できものを見つけたとき、病院で針吸引検査を行ってみませんか?