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総合診療科

フィラリア予防

こんにちは、獣医師の宮本です。

気候が少しずつ暖かくなり、フィラリア予防を考える季節になってきましたので、今回は犬のフィラリア予防について、いくつか注意点をお話ししたいと思います。

1 薬を飲み始める前に血液検査を行います

その年の予防シーズンが来たら、予防薬を始める前にフィラリアにかかっていないかを検査します。

「前の年に飲み忘れて余った薬があったので、飲ませ始めた」といった話を聞きくことがありますが、その前に一度ご相談ください。もしもフィラリア症に感染している状態で薬を飲み始めると、良くない反応が起こることがあります。

予防を始める前には検査をすることをおすすめします。

2 前年に予防薬を忘れた月がある場合は教えて下さい

前年に予防薬の飲み忘れがあると、予防が十分にできていない可能性があります。

そうした場合には検査の内容を変えることがありますので、検査の前に教えてください。

3 毎月決まった日に飲ませましょう

フィラリア予防薬は、実は体にフィラリアが入ってくるのを防いでいるわけではありません。

体に入ってしまったフィラリアが育つ前に体から追い出している、そういう薬です。

毎月1回お薬を飲んで体に入ったフィラリアを追い出してリセットしているイメージです。

そのため飲み忘れたり、飲ませるのが大幅に遅れたりするとフィラリアが育って追い出せなくなってしまい、フィラリア症になってしまうことがあります。

お薬を飲ませる日が毎月同じ日にしておくとわかりやすいです。

毎月1日などは覚えやすいですし、カレンダーに印をつけておくのもよいかもしれません。

せっかくのお薬ですので効果を最大限にするために忘れずに飲ませましょう。

4 食事のアレルギーがあるときは教えてください

フィラリアの予防薬は、当院では主に飲み薬を扱っています。

飲み薬には錠剤やおやつタイプのものなどがあります。

おやつタイプはビーフやチキンなどの成分が含まれているもがあります。

こうした食べ物にアレルギーがある場合には反応してしまうこともありますので、アレルギーがある場合には薬のタイプについてご相談ください。

5 薬を飲ませてしまったに後に吐いてしまったら

薬を飲んですぐに吐いてしまうと、薬の成分も出てしまっている可能性があります。

飲んでから吐いてしまうまでの時間にもよりますが、予防効果ない場合もあるので、もし吐いてしまった場合はご連絡をください。

薬のタイプによっては体に合わずに吐いてしまうこともあるので、そうした場合にはタイプの変更についてご相談しましょう。

 

フィラリア感染症はもしも感染すると重い症状を起こし、時には命を脅かす病気です。

ですが、フィラリア感染症は昔に比べると、とても少なくなりました。

それは良い予防薬が開発され、多くのわんちゃんが予防をするようになったからです。

正しい予防で確実に防げる病気ですので、今年もしっかり予防をしましょう!

 

わんちゃんねこちゃんの鼻血

冬将軍も去り、少しは過ごしやすくなってきましたね。

一難さってまた一難。

今度は花粉が飛んでいて鼻が詰まる毎日を送っている獣医師の皆川です。

今回の話題は鼻症状つながりで、わんちゃんねこちゃんの鼻血についておはなししようと思います。

ヒトの鼻血では多くの場合、鼻入口の粘膜が薄いうえに血管が豊富な部分があり、そこが傷ついて出血することが知られています。

授業中に鼻血をだす同級生を何人見てきたことやら…病気のひとのみならず健康なひとでも鼻血が起きているのはみなさんもご存知のこととおもいます。

さて、ここで質問です。

Question:ワンちゃんネコちゃんも同じように薄くて出血しているのでしょうか?

 

答えは“No”

 

人の場合と異なり、自然出血ではなく病気が原因で出血している場合が多いそうです。

出血の原因はさまざまで

・鼻の中にできものがある

・傷つけてしまった

・歯の根元に炎症があり鼻にも波及している

・血が止まりにくい

・血圧が高い

…などなど

ヒトの鼻血をみて病気かな!?って考える方は少ないと思います。

だからこそ

“わんちゃんねこちゃんの鼻血は病気が隠れているかもしれない!!”

って思っていただけると幸いです。

もし気になることがありましたらスタッフ、獣医師にご相談くださいね。よろしくお願いいたします。

 

ネコちゃんの黒いツブツブ

ネコちゃんの顎の下をのぞいてみましょう。黒いツブツブはありませんか?

ときどき顎の下が黒っぽくなっているネコちゃんを見かけます。

これは猫ニキビです。

人のニキビに似たもので、毛穴に余分な皮脂や汚れが詰まってできます。

顎の下には、特に皮脂を分泌する脂腺があり、猫ニキビがおこりやすい所です。

多くは軽症ですが、細菌や真菌によって感染がおこると、膿がたまったり痒みや痛みがでます。

そして、後ろ肢の爪などで引っ掻いてしまうと出血したり傷になってますます悪化していきます。

 

症状としては、

顎の下の黒いツブツブ

顎の下の脱毛

顎の下の赤み、腫れや出血

顎の下の皮膚が硬くなっている

顎の下をかいている

などです。

 

原因は、はっきり特定されていません。いろいろなことが考えられます。

【お食事に関連した原因】

食器を洗わずに食事や水を与えることで、食器で雑菌が増え、それが皮膚につくことで発症することがあります。

食器の素材(プラスチックや金属に対するアレルギー)や食べているもの(食物アレルギー)に対してアレルギー反応がおきることがあります。

また、食事に含まれている成分によって皮脂の分泌が過剰になり、皮脂を好む雑菌が増えることで発症することもあります。

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【環境の変化】

ストレスでホルモンのバランスが崩れたり免疫力が低下したりすることで発症することがあります。引っ越しや家族構成の変化、けがや病気、避妊去勢手術、出産、近所で工事しているなど、それ以外でもネコちゃんがストレスに感じる環境には注意が必要です。

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【ニキビダニが原因】

ニキビダニは毛包虫ともよばれ毛包に寄生しているダニの一種です。

このダニによって引き起こされた炎症が原因のことがあります。

*顎の下が赤く腫れあがっている場合、猫ニキビのこともありますが、それ以外の皮膚疾患の可能性もあります。

腫れがひどかったり赤みがある場合には早めに動物病院で診察を受けて下さい。

(カビ、自己免疫疾患、できものなどの可能性があります。)

 

猫ニキビの治療

軽度な場合(黒いツブツブのみ)、その部分の皮脂と汚れを取り除きます。

ぬるま湯に浸したタオルで汚れをふやかして優しく拭いて下さい。強くこすると炎症がおきてしまうことがあります。

一週間たっても改善がなかったり、赤みがあったり腫れたりしてネコちゃんが気にしているようであれば動物病院に連れて行きましょう。

動物病院では、塗り薬や消毒薬、薬用シャンプー、状態によっては内服薬などで治療していきます。

ダニがいれば駆虫薬も使用します。

アレルギーの可能性があるなら食器や食事をかえたりします。

引っ掻かないようにエリザベスカラー(首に巻いて顎を引っ掻かないようにするもの)を付けることもあります。

*人用のニキビ治療薬は絶対に使用しないで下さい。中毒をおこす危険性があります。

 

原因になるようなことを取り除いて予防しましょう。

水や食事の容器をこまめに洗って細菌の繁殖をふせいだり、ネコちゃんが落ちつける環境を整えてあげることが大切です。人もストレスが原因で体調を崩したりしますが、動物たちも一緒なのです。

おいしく食べて楽しく遊んで(仕事して)ゆっくりお休みする。人も動物も大切なことですね。

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りゅうくんが亡くなりました

こんにちは。獣医師の平林です。
秋になり、だんだん寒くなってきましたね。
風邪が流行りだす季節ですが、秋の美味しい食べ物で風邪をはねのけたいと思っています。
 
先日、当施設のりゅうくんが亡くなりました。
14歳6ヶ月、ラブラドール・レトリバーとしては、寿命を全うしたのかもしれませんが、悲しく、寂しいです。
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りゅうくんは小さな頃から病院で暮らしていて、成犬期には供血犬として大活躍してくれました。
やんちゃな性格で、ボールやフリスビーで遊び、食いしん坊で、院長がくれるビスケットが大好きな子でした。
ここ数年は穏やかなおじいちゃんになり、2年前にがんで前肢をなくしてしまいましたが、上手にバランスをとって、りゅうくんのペースで過ごしていました。
 
りゅうくんは2-3ヶ月ごとに定期検診を受けていましたが、この7月にお腹の中に脂肪肉腫という、すこし珍しいがんがみつかりました。
手術で取り除くことが難しい所にできていて、犬の脂肪肉腫に有効な抗がん剤はない状況でした。
手術と抗がん治療の両方に挑戦し、とても頑張りましたが、がんが進行し、10月4日に亡くなってしまいました。
 
りゅうくんが亡くなった後、病院でりゅうくんの剖検を行いました。
剖検とは、亡くなった後に行う解剖で、胸やお腹の中の臓器、脳などを観察し、亡くなった原因や、病気の治療をしていた場合には治療の効果などを調べることができます。
そして、病気の解明や、同じような病気になった子への治療につながります。
 
りゅうくんの病気は珍しい病気だったので、この病気がどのような病気なのか、私たちに学ばせてくれました。
りゅうくんが教えてくれたことを、これからの獣医療に必ず生かしていきます。
 
りゅうくんは最期までみんなの力になってくれました。
今頃、天国の仲間とビスケットの会をして、元気に駆けまわっているといいなと思います。
 
 

猫の下部尿路疾患について

初めまして、4月に入社しました獣医師の工藤です。

出身は北海道なのですが、就職を機に埼玉へ引っ越してきました。

雪の降らない(自転車に乗り続けられる)冬は初めてなので、今から楽しみです。

さて、今回私は猫の下部尿路疾患についてお話したいと思います。

尿は腎臓で作られ、尿管・膀胱・尿道を通って排泄されます。

下部尿路というのは膀胱から尿道までの通り道のことを言うのですが、猫ちゃんはこのあたりの病気が多い傾向にあります。

特に、最近めっきり朝晩が冷え込むようになりましたが、この時期には頻尿・血尿・尿路閉塞などで来院する猫ちゃんが増えてきます。

寒くなってお水を飲む量が減ったり、温かい布団からでるのがおっくうになって水を飲むことを我慢したり…ということが一因なのではないかともいわれています。

この時期にはぜひ、水飲み場を増やしてあげたり排尿の回数をこまめにみてあげたりと気をくばってあげてください。

特に、最近普及しているシステムトイレは、トイレ掃除の頻度が少ないという利点の反面、排尿回数の変化に気づきづらいので注意が必要です。

気になる症状がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

 

爪切りについて

初めまして

4月に入社しました、看護師の吉見です。

今回は爪切りについてお話ししたいと思います。

突然ですが、いとこのわんちゃんが先日、カーペットに爪が引っかかり、爪が剥がれ大出血をしてしまったみたいです。

こちらがケガ前の写真です。爪が伸びすぎて巻き爪になっているのがわかります。

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このような事態にならないためには、定期的に爪切りをすることが大切です。

わんちゃんねこちゃんの爪切りの頻度は犬種や個体差、運動量によって異なりますが、月1回程のお手入れが必要と言われています。

また、地面を歩いてカチャカチャと音がする場合も爪が伸びすぎているサインです。

しかし、やはり個体差があるので一番は爪の伸び具合を毎日よくチェックしてあげることが重要だと思います。

ペット用の爪切りは市販でも売っているのでお家でもできますが、不安でしたら病院へお越しください。

 

療法食について

こんにちは、看護師の富沢です。

今回は療法食についてお話ししたいと思います。

療法食とは、特定の病気の改善を目的に作られているご飯のことで、獣医さんに処方してもらうことで買うことができるご飯です。

いろいろなメーカーさんより、療法食が販売されており、たくさんの種類があります。

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当院にある療法食のサンプルの一部です。

わんちゃん、猫ちゃんによって味や食べやすい粒の大きさなど好みが違うので、たくさんの種類があります。

例えば、ロイヤルカナンというメーカーさんで猫ちゃんの下部尿路疾患用のご飯を探してみるとこれだけあるんです!

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これは、味や、カロリーなどで少しずつ違うご飯になっています。

今食べているご飯を食べないので変えてみたい!など、相談してみたいことがあればご連絡ください。

 

猫ちゃんの口腔内ケア

獣医師の福島です

【歯石は口の中の病気の原因】

猫ちゃんの口腔内の病気はいろいろありますが多いものとして口内炎・舌炎・歯周病があげられます。

原因としては、歯についた歯垢・歯石の中の細菌・ウイルス感染・免疫によるものがあります。

症状は、急に食事を食べなくなったり、口を気にしたり、よだれが出たりします。また、口臭が気になると訴えてくる飼い主さんもいます。

 

【歯石予防は歯磨きで】

歯石は歯垢や細菌のかたまりです。

日頃から歯磨きをすることで予防できます。

歯石がついてしまったら麻酔をかけて歯石をとる処置をしないときれいにはなりません。

また、処置をしても、そのままにしておくとまた歯石になってしまいます。

歯磨きをして歯石がつかないように予防していきましょう。

 

【歯磨きをしてみましょう】

猫ちゃんに歯磨き?無理でしょう?と思われる方も多いと思います。

もともと、口の周りを触られることが好きな猫ちゃんは少ないと思います。

たいていの猫ちゃんは嫌がりますよね。

少しずつ、少しずつ根気よく慣らしていくことが大切です。

 

【歯磨きの練習】

  • 口周りを触る練習をしましょう。

いきなり触るといやがるので、リラックスしているときに額や頬(猫ちゃんが好きな部分)をなでながら口周りや歯を触ってみましょう。

  • 慣れてきたら口をめくってみたり、歯ぐきを触ってみましょう。

おやつをあげながらやると効果があります。

  • 口周りを触れるようになったら、ガーゼや歯磨きシートを指に巻いて触ってみましょう。

あまり力を入れずに優しく触ったり、少し磨いてみましょう。一度に全部やらないで、少しずつ範囲を広げてみてください。

  • 歯ブラシを使ってみましょう。

歯ブラシを少し歯につけてみましょう。口をめくって歯ブラシを歯ぐきにつけてみましょう。受け入れてくれたら少しずつみがいてみましょう。力を入れずに優しく、ごほうびをあげながらやってみましょう。これも、少しずつ少しずつです。

 

*猫ちゃん用のデンタルペースト(歯磨き粉)もあるので好みのものがあれば使ってみるのも良いですね。

また、歯磨きしながらおやつ?と思われるかと思いますが歯磨きを好きにするためのものなので使ったほうが早く受け入れてくれるようになると思います。

 

コツは、猫ちゃんと戦わないこと。

無理しないで毎日少しずつ根気強く続けていくことが大切です。

短時間におこない、猫ちゃんが機嫌が良い状態で終わらせてあげてくださいね。

子猫じゃないから・・・と思っている大人の猫ちゃんや高齢の猫ちゃんでも遅くはありませんよ。

少しずつ、少しずつ歯磨きの習慣をつけて、ぴかぴかの歯で健康に楽しいキャットライフを送りましょう。

 

猫の風邪

こんにちは。獣医師の上嶋です。

本日は、猫ちゃんの風邪についてお話ししたいと思います。

猫ちゃんの風邪には、複数の病原体が関わっていますが、最も一般的な病原体は、ヘルペスウイルスです。

主な症状は、目やに、充血、くしゃみ、鼻水、ひどくなると発熱や肺炎に至ります。

特に免疫力の弱い仔猫や老猫で重症化しやすく、最悪の場合、命に関わることもあります。

一般的には、抗ウイルス薬や目薬、二次的な細菌感染予防のための抗生剤、点滴などの対症治療で症状は良化しますが、ヘルペスウイルスの厄介な点は、お薬を使っても完全に体の中からウイルスを排除することが出来ない点です。

普段は三叉神経という場所に潜んでいて、猫ちゃんの具合が悪くなり、免疫力が低下すると、表に出てきて症状を出すのです。

ウイルスは、鼻水や目やになどの分泌物からうつるため、多頭飼いのお家では一気に感染が広がる危険があります。

ワクチン接種は、ヘルペスウイルスの感染を100%防ぐことは出来ませんが、発症を抑えたり、発症したとしても症状を軽くすることが出来る可能性がありますので、定期的な予防接種が勧められます。

ご自宅の猫ちゃんの体調に気になることがあれば、お気軽にスタッフにご相談ください。

 

今だからこそ気をつけていただきたい病気(熱中症

獣医師の皆川です。日中は汗ばむ季節になってきました。

いよいよ気温と湿度がグンとあがる梅雨、そして夏がやってきます。

そんな今だからこそ気をつけていただきたい病気があります。

熱中症!

熱中症は夏の病気!と、思われる方も多いですが、身体が暑さに慣れていない今も注意しないといけない時期です。

例えば…

・家に帰ったら室内が暑い。出迎えてくれず、うずくまったまま元気がない。

・日中にドックランで走り回って帰ったあとからぐったりして下痢している。

・ちょっとの間、エンジンを切った車内に置いておいて、戻ってきたら意識もうろうとしていた。

あくまで一例ですが、暑い場所にいる(いた)、もしくは、暑い日に体温を上げる行動のあとに元気がない場合には要注意です。

ヒトと違ってワンちゃんネコちゃんは汗をかけません。

体温を下げるのが苦手なのでヒト以上に室温調節に気をくばる必要があるんですね。

①天気予報・予想最高気温をチェック!暑い日はクーラー・扇風機をかけて外出する!

②お水を切らさない!

③お散歩はすずしい早朝・夜に行う!

これだけでも十分な予防です。

まだ朝晩と日中で寒暖の差も激しいので予測がしにくいと思いますので、天気・気温予報も十分活用しましょう。

また、もともと熱中症になるリスクのある子として

・短頭種(チワワ、フレンチブルドック、パグ、シーズー、狆、ペキニーズなど)

・肥満傾向

・心臓や呼吸器に持病がある

・おしっこが多いなど体内の水分がなくなりやすい病気(腎不全・糖尿病など)

がある場合は特に要注意です。

もし、ご不安なことがありましたら獣医師までご相談くださいね。よろしくお願いいたします。

治療方針は一緒に決めていきましょう

こんにちは、副院長の石川です。

今日はワンちゃんやネコちゃんが病気になった時の治療方針を決めることについてお話ししてみたいと思います。

ワンちゃんやネコちゃんの病気が分かった場合に、どういう治療をするかを決めていくことになります。

その時に方針を決めるのは誰でしょうか?動物では本人が決めることはできません。

ご家族はそのワンちゃんやネコちゃんのことをよく分かっていて、どのような治療をしてあげるのがその子のためになるかということを一番分かっていると思いますが、おそらくは“医療的に”どういった治療ができるのかはわからないのではないかと思います。

一方、私たち獣医師は医療的にどういった治療を行うことができるのかはわかりませんが、患者であるワンちゃんやネコちゃん、そしてそのご家族にとってどういった治療を行うのがベストなのかを直接知ることができません。

ヒトの医療では、そうした治療方針の決定を行う際に、以下のように色々なやり方が提案されています。

・EBM(根拠に基づく医療):データなどの情報も大事にしよう

・NBM(物語に基づく医療):患者さんの物語も大事にしよう

・VBP(価値に基づく診療):色々な価値も大事にしよう

・SDM(共有意思決定):患者さんと医者で一緒に決めていこう

それぞれに特徴があるのですが、共通しているのは「医学的な面も大事だけど、患者さんの気持ちも大事なので、それらを合わせて一緒に治療方針を決めていくのがいいよね」というところです。

こうした考えは動物の医療にも当てはまると私は考えています。

患者本人であるワンちゃんやネコちゃんは、気持ちを語れませんがそれを代弁できるご家族がいます。

その子にとっての良いことが何かを、ご家族と私たち獣医師が一緒に考えていければいいと思っています。

ですので、診療の際には是非、ご家族としてのお気持ちをたくさん教えてください。

それがないと私たちは何が本当に良い治療なのかを考えることができないのです。

言葉の話せない動物のために、一緒に良い治療を行なっていければと思っています。

マラセチア皮膚炎について

こんにちは、はじめまして。

4月に入社した看護師の森谷です。

私が飼っているパグはマラセチア皮膚炎で現在治療しています。

なので、今回はマラセチア皮膚炎についてお話します。

マラセチア皮膚炎とは、真菌のカビの一種で動物の皮膚や口吻、外耳道、指の間などに常在し赤み、痒み、独特の臭い、脱毛などを引き起こします。

マラセチア皮膚炎は季節も関係していて夏や梅雨などのジメジメした湿度の高い時期に発症しやすいです!

実際私の飼っているパグもこの時期が一番ひどかったです。

治療方法としては、マラセチアに効果のある薬剤が入っているシャンプー(マラセブシャンプー)を使用します。

頻度としては週に1~3回くらいが目安です。シャンプーであまり改善されない場合は、抗真菌薬などを処方してもらいます。

私の飼っているパグは週2でシャンプーをし、処方された薬を飲んでいて、今はすごく皮膚の状態が良く、痒みもおさまりました。

週2~3回のシャンプーは大変かもしれませんが、マラセチアが増殖しやすい環境を作らない事が大切です。

上記のような症状があり、気になるような事がございましたら診察をオススメします。

また相談やご不明な事がありましたらスタッフまでお声かけください。

どうしてワクチン接種が必要なの?

初めまして。

4月に入社した獣医師の宮本です。

診察のなかで「ワクチン接種はどうして必要なのか」について質問がよくあります。今回はどうしてワクチン接種が必要なのかご説明します。

 

1つの目的は「個体免疫」をつけることです。

「個体免疫」とはワクチン接種したその子自身が伝染病を発症することを防ぐことです。

ワクチンを接種することで、発症したら重症化する可能性のある伝染病に対する免疫をつけて、接種した子自身の発症や重症化を防ぎます。

 

もう一つは「集団免疫」をつけることです。

「集団免疫」とは伝染病の流行を防ぐことです。

多くのわんちゃんねこちゃんがワクチン接種することで、伝染病に対して免疫を持つ子が増えます。その結果、もし伝染病を発症した子がいても、その周囲の子達に免疫がついていれば伝染病が広がることを防げます。

また、生まれたばかりの子や病気によりワクチンが受けられない子がいます。そういった子たちに感染させないように、周りがしっかりと予防して集団免疫を高めることで、感染源を減らし伝染病が広がることを防ぐ必要があります。


 

「外に出ないけれど、ワクチン接種の必要はありますか?」とよく質問があります。

全く外に出ない子は、逆に伝染病に対する免疫が低い可能性があります。たとえば体調を崩し病院に来ることになった場合に、他の子から感染して発症してしまう場合があります。また発症した場合は感染源となり、周囲の子たちにも影響が及んでしまう可能性があるため、お外に出ない子にもワクチン接種はおすすめしています。

 

ワクチン接種の必要性についてご理解いただけましたか?もちろん必ずワクチンを打つ必要はなく、その時の体調や抱えている病気によって打たない方がいい場合があります。心配でしたら、気軽に獣医師にご相談してくださいね。

肥満で情緒不安定?

こんにちは。獣医師の上嶋です。

朝晩はずいぶん涼しくなってきましたが、皆様体調などくずされていませんか?

今回は、肥満と診断された犬が減量することで、生活の質(QOL)が上がったという論文についてご紹介したいと思います。

この論文では、肥満と診断された犬のご家族に、減量前後でQOLに関するアンケートに答えてもらい、ご家族が感じる犬の活力、情緒不安定さ、不安、痛みの各カテゴリーにおいて改善が認められるかどうかを調査しました。

その結果、減量を成功させた犬で、情緒不安定さ、痛みのスコアが軽減したとの結果がでました。

また、減量に失敗した犬は、成功した犬に比べ、活力が低く、情緒不安定のスコアが高いとの結果がでました。

 体重が増えると、骨や関節にかかる負担が増し、関節炎などの病気が悪化します。

適度な減量は、関節への負担を減らし、痛みの軽減につながります。

そして、痛みが軽減するということは、活動性の上昇や、精神的な機敏さ、外向性の上昇につながると考えられます。

なぜ肥満だと情緒不安定のスコアが高くなるかについては、はっきりとは分かっていませんが、人では、糖質が過剰にあると精神的に不安定になるのではないかという説があるようです。

肥満の犬では、適正体重の犬よりも熱中症による死亡率が高いということも分かっています。

夏はダイエットの成果が出づらい時期ではありますが、心と体の健康のため、適正体重の維持を目指しましょう。

ダイエットの方法でお困りの方は、病院スタッフにお気軽にお問い合わせください。

エリザベスカラーとエリザベスウェアについて

こんにちは看護師の富沢です。

今回はエリザベスカラーとエリザベスウェアについてお話します。

エリザベスカラーは首回りに巻くことで傷口や触ってほしくないところを噛んだり舐めたりしてしまうのを防ぐことができます。

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ですが、歩いていてカラーの幅がわからずぶつかったり引っかかったりしてしまうのが欠点です。

エリザベスウェアは傷の保護や傷を舐めることを防止する目的の服です。

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エリザベスカラーが苦手な子でもストレスが少なく過ごせます。

しかし、どうしても傷が気になってしまう子はエリザベスウェアの上から噛んでしまうことがあります。

おうちの子にどっちが合うのか気になる方は獣医師またはスタッフにお声かけください。

ネコちゃんも熱中症に注意

獣医師の福島です

気持ちの良い季節になってきました。

私の家の猫たちは風が通る涼しい場所でゴロゴロしていて気持ちよさそうです。

この時期は、まだ心地良い暖かさですが、これから雨の季節、暑い夏がやってきます。

そこで気になるのが暑さ対策、熱中症。今回はネコちゃんの暑さ対策と熱中症についてお話ししたいと思います。

ふくしま

(お昼寝中、気持ちよさそう~)

 

【ネコちゃんの暑さしのぎ】

ネコちゃんは暑さに強いイメージがありますが、いろいろな工夫をして暑さをしのいでいます。ネコちゃんは温度の変化に敏感です。

快適に過ごせる場所を探すのが得意で、暑くなってくるとなるべく涼しい場所を探してじっとしています

人のように汗をかかないので体温の上昇をこのようにして抑えています。

それでも暑さをしのげない時は、ハッハッと口を開けて呼吸をします。

このような呼吸状態をパンチング(開口呼吸)といいます。

ワンちゃんはよくやっているのを見かけると思いますが、ネコちゃんは口を開けて呼吸することはめったにありません。

この呼吸を見たらかなり危険な状態で、体温は急上昇しています。

 

【熱中症の症状】

ぐったりしている

フラフラしている

食欲がない

下痢や吐き気がある

呼吸がはやい

ケイレンしている

よだれが出る

ショック状態(倒れている)などがあります。

 

熱中症は急性のもので夏バテとは違います。いつもと様子が違うと思ったら、すぐにお近くの動物病院に連絡して連れていってください。

 

【ネコちゃんの暑さ対策(熱中症予防)】

夏の暑さはネコちゃんにとってかなり危険です。

暑さ対策をしっかりして快適に過ごせるようにしてあげましょう

ポイントは水と涼しい場所の確保です

 

具体的には

①エアコンをつける

:扇風機はケガしやすいためあまりおすすめできません

②部屋を開放する

:涼める選択肢を増やす(お風呂・玄関なども涼しい)

③遮光カーテン

:2~3℃下がることが期待される

④クールマット

:いろいろなクール製品を試してみる

⑤水をあちこちに置く

:ひっくり返してもかわりがあると安心

⑥ブラッシング

:余分な毛をとって熱をこもらせない

 

などがおすすめです。他にも良い方法があったら教えて下さいね。

 

【移動時も注意】

お家の中は快適でも移動時に急に開口呼吸することがあります。

キャリーケースの中は狭い為、暑さがこもりやすいのと、いつもと違う環境になるため緊張して体温が上がりやすい状態になります。

キャリーケース内に保冷材やクールマットをひくなど工夫してみてください。

また、通常でも動物病院に行くときは緊張してしまうネコちゃんもいると思います。

いつも使っているお気に入りのタオルやマットなどを入れてあげたり、日頃からキャリーケースに慣らせる練習をしておくのも良いことだと思います。

また、うまく体温調節ができない子猫や体調の変化に気づきずらい老猫には十分な暑さ対策をしてあげましょう。

他に肥満気味であったり長毛種、お鼻が短いネコちゃんも気を付けてみてあげましょう。

 

これからの季節に備えて暑さ対策を万全にして、楽しく元気な夏にしましょうね。

わかりやすい診療のために

こんにちは、獣医師の平林です。

暖かくなり、過ごしやすい季節になってきましたね。

外を歩くのがとても気持ちいいです。

 

今日は、診療の時にみなさんにお渡ししている病気の説明書についてお話しします。

当院では、病気についてご説明する時や治療方針をご相談する時に、このような説明書をお渡ししています。

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病気の特徴や、治療をするのに必要な検査内容、治療の選択肢などについて、絵や表を用いて記載しています。

もちろんこれらの内容は診察室でお話するのですが、ご自宅に戻られてからご家族の方と相談をしたり、後で振り返っていただく時に使っていただきたいと考えています。

 

これらの説明書は当院の獣医師が獣医学情報を集め、力を合わせて作成しています。説明書によって、かっこいい図や手書きのかわいい絵が入っている手作り作品です。

また、患者さんごとに異なる細かなことは、個別に説明書を作成してお渡ししています。

 

今はすべての病気の説明書があるわけではありませんが、少しずつ増やしていきます。

みなさんに、確かな情報をわかりやすくお伝えできるようにがんばります!

猫の皮膚病について

こんにちは獣医師の徳山です。

みなさんいかがお過ごしでしょうか。段々暖かくなり過ごしやすくなってきましたね。

本日は猫の皮膚病についてお話ししたいと思います。

猫は犬よりも皮膚病は少ないですが、中にはかかると非常に厄介な病気があります。

その病気の名前は皮膚糸状菌症という病気で、原因は真菌(カビ)の一種です。

糸状菌にはいくつか種類がありますが、本日は猫の糸状菌症の中でも最も多いMicrosporum.canis(以下M.canis)という真菌についてご説明します。

なお、この病気は猫に特に多いですが犬にも発生することがあります。

症状としては脱毛・切れやすい毛・赤み・痒み・黄色いかさぶたなどがありますが、これらの症状が全くないが真菌が毛にくっついていることもあります。

どこから感染するかもあまり詳しくわかっていませんが、毛や家の埃にのって感染すると言われています。

感染した時には治療として薬や繰り返しのシャンプーが必要になり、治すのには4〜8週間ほどかかります。

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皮膚糸状菌症(M.canis)に感染した猫の皮膚

厄介な点の一つが、人にも感染することです。

特に免疫力の弱い赤ちゃんや子供に感染しやすく、最初の症状としては円状の皮膚炎として見られ悪化してくると皮膚が硬くなってその部分は毛が生えなくなり治療が遅れると元に戻らなくなることがあるので、症状が出たら早めに人の皮膚科の受診をおすすめします。

もう一つの厄介な点がその生命力です。

猫の毛や家の埃に付着した真菌は、数ヶ月〜数年生きて猫や人に感染力を持ち続けるので治療が終わっても繰り返し感染してしまいます。

これを防ぐには家中の除菌が必要になります。

除菌の方法は大きく分けて二つあります。

一つは塩素です。

しかし塩素で真菌を除菌しようとすると時間がかかり、そのうえ脱色作用があるので家具などが脱色されてしまいます。

もう一つは熱で44℃以上の熱で真菌はすぐに死滅するので掃除用の高温スチーマーを使って家中を掃除するのも有効です。

また布などは熱湯に漬けるといいでしょう。

しかし、どの方法を取ってもとにかく家の隅々まで(エアコンの内部なども)繰り返し掃除する必要があり、布のソファなど除菌し切るのが難しいものは捨てなくてはいけないこともあり本当に大変です。

最も大事なことは家に真菌を持ち込まないようにすることで、猫や犬を新しく飼う時に皮膚の症状はないかなどは気にした方がいいでしょう。

新しく迎える猫や犬が痒がっていたり皮膚が赤くなっていることがあれば一度当院までご相談ください。

飲水量の変化

こんにちは。獣医師の上嶋です。

最近急に寒くなってきました。寒がりなワンちゃんやネコちゃんは、ご家族の布団にもぐってきたり、ストーブやコタツで暖を取る子も多いのではないでしょうか。

寒くなってくると、お水を飲む量が少なくなり、体が脱水気味になる子もいます。

特に、お年寄りのワンちゃん、ネコちゃんは、ご家族が意識的に水分を取らせてあげる必要があります。

お水の温度を少し温めてあげたり、食事がドライフードの場合は、ドライフードを少しふやかしてあげたり、ウェットフードと混ぜてあげることでも水分の補給になります。

逆に、最近、お水を飲む量や、尿の量が増えたと感じられる方はいらっしゃいませんか?

糖尿病や、ホルモンの病気、腎機能の低下などが原因となっている可能性があります。

病気が原因の場合、体の中の水分が、過剰に尿として外に出てしまうため、喉が渇いてお水を飲む量が増えます。

そのため、沢山飲むからといって、水分を制限してはいけません。

お水を飲む量や、尿の量に変化を感じた際には、病気が潜んでいる可能性がありますので、お気軽にスタッフにご相談ください。

よくあること・・・誤飲

よくあること:誤飲(獣医師:福島)

最近、夜間救急に誤飲で来院されたワンちゃん・ネコちゃんを何度か続けて診察しました。

食べてしまったものはドーナツやおせんべいのように私たちが日頃食べているものだったり、ペットシーツや靴下のように日常に普通にあるもの、また、タバコ、人用の薬を飲みこんでしまったりと様々です。

誤飲はどの年齢でも起こりうることです。

気を付けてはいてもちょっと目を離したすきに、あっと思ったときには既に、危ないとは思っていたけれどなどなど動物病院に誤飲で来院される件数はかなり多いのです。

もしかすると皆さんの中にもドキッとする経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

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(写真1:楽しそうに遊んでいます)

誤飲と一言で言っても本当にありとあらゆるものを動物たちは口にしてしまいます。

よく知られているのはネギ類やチョコレートによる中毒があります。このように、中毒を起こすものもあれば、異物として胃の中にとどまるもの、腸に詰まってしまうものもあります。

また、もっと手前の食道内に詰まってしまう場合もあります。代表的なものをいくつか挙げ、それぞれの症状・治療を簡単にご説明します。

中毒を起こすもの:

タマネギ・チョコレート・アルコール(日本酒など)

保冷剤・漂白剤・風邪薬・頭痛薬・タバコ・観葉植物

農薬・殺鼠剤・ホウ酸だんご・その他

症状として嘔吐・下痢などの消化器症状、肝臓や腎臓などの排泄系臓器の障害、呼吸困難やけいれんのような神経症状が出る場合もあります。

毒素によって溶血し貧血が起きたり血が止まりずらくなったり、不整脈や心不全により突然死を起こすこともあります。

治療として静脈内点滴や症状に合わせた治療をしていきます。貧血が重度の場合、輸血が必要なこともあります。

異物として誤飲しやすいもの:

ボール(テニスボール・ピンポン玉など)

おもちゃ(ぬいぐるみの綿・口に入る大きさのものはなんでも)

たね類(梅干しの種・果物の種など)・食べ物(果物・お菓子・ワンちゃん用ガムなど)

串付きのやきとり

日常のもの(タオル・靴下・ボタン・アクセサリーなど)

ひも・リボン(特にネコちゃんに多いです。)・その他

症状として、嘔吐、食欲不振、元気がない、腹痛などがあります。胃の中にあって詰まっていない場合は症状がないこともあります。

治療として、催吐処置(胃の中にある状態であれば薬で吐き出させることが可能な場合があります。)、内視鏡(胃カメラ)で取り出す、吐き出すことが困難なもの(大きいものやとがっているものなど)や腸に詰まっている場合はお腹を開けて手術で取りだすことになります。

このように人が日頃口にしているものが動物にとっては中毒の原因になったり、家の中や散歩コースなど生活環境内には異物になるものがそこら中にあります。

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(写真2:部屋の中捜索中)

 

具体的な対策としては、

①誤飲する機会を与えない・状況を作らない

口にしてほしくないものは可能な限り動物の口が届かない場所に置く・しまう

床に落ちているものに注意する

ゴミ箱はふたつきにする

おもちゃを選ぶ・おもちゃで遊ぶように促す

すぐに壊れないものであまり小さすぎないもの

生活用品やそれに似たものは与えない(スリッパ・タオルなど)

嚙んでもいいおもちゃを与える(いくつか用意してローテーションすると飽きない)

おやつの大きさにも注意する(与えてよいものでも大きさによっては詰まることも)

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(写真3:等身大のおもちゃ・4:壊れずらいゴム製のおもちゃ・5:おやつの大きさも注意!)

②人があわてない・奪い合いの競争をしない

飼主さんがあわてて声を出したりすると急に飲みこんでしまうことがあるので注意が必要です。

また、口にしてほしくないものを飼い主さんが繰り返し取り上げていると、飼い主さんの興味を引くために動物がいろいろなものを口にするようになったりすることがあります。

③できれば日頃から号令で口から物を出す練習や名前を呼ぶと振り向く練習をしておく

「ちょうだい」といったらくわえているものを離す練習をしたり、対象物から遠ざかることを教えることも出来ます。

名前を呼んで振り向いてくれれば先に口にしてはいけないものを見つけたら名前を呼んでワンちゃん達の注目を飼い主さんに集めることが出来ます。

小さいうちから練習しておくと良いですね。

④ワンちゃんやネコちゃんの本質的な部分を満たしてあげる

若くて活動的で好奇心が強いワンちゃんは運動や遊びを増やすことで誤飲リスクが減ります。

食事の量が足りない場合も誤飲することがあります。

⑤不安を取り除いたり、食欲が増してしまう病気がないかチェックする

不安が原因による誤飲もあります。

ネコちゃんのウールサッキングは布や毛布を吸うのですがひどくなるとそれらを食べてしまいます。

早期離乳による不安気質が原因といわれています。

食欲が増してしまう病気としては糖尿病や副腎皮質機能亢進症などがあります。

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(写真6:ふわふわのベットは食べ物…ネコちゃんのウーサッキング)

これからの季節、クリスマスやお正月など楽しいイベントが待っています。

この時期は誤飲も多くなる時期です。まずは環境の整備・管理をしてみて下さい。

それでも誤飲してしまった時には早めに動物病院にご連絡下さい。楽しくハッピーな冬を過ごしましょう。

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(写真7:魚とったぞー