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2022年6月

リハビリ室で運動しませんか?

こんにちは、動物看護師の後藤です。

気温が暑かったり、雨が降ったりと外での運動時間が減るこの時期にリハビリ室で運動しませんか?

今回モデルにご協力いただいたのは、

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タクトくんとメロディーちゃんです。

もともとはタクトくんの前肢の断脚後の身体のケアと、残された運動機能を上手に使えるようにトレーニングでリハビリをしていました。

だんだんとタクトくんの動きも改善されていろいろな運動ができるようになった頃、一緒に来院していたメロディーちゃんもシニア期になり、運動させたいとのことで一緒にリハビリをする様になりました。

 

室内で出来る運動として、

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障害を越えたり

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身をかがめてくぐらせたり

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障害物で狭い道や、歩きにくい場所を作って歩いたり

といったことをしています。

タクトくんもメロディーちゃんも毎回楽しく運動している様で、こちらも嬉しくなります。

ご興味ある方は是非お問合せお願いします。

疾患や病気によってはご希望に添えないこともございます。まずは主治医の獣医さんにが確認ください。

 

うちの猫

こんにちは。受付岡崎です。

今回は5月から新しく実家にお迎えした猫をご紹介したいと思います。

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梅の時期にお迎えしたので名前は梅太になりました。

雨の中、1人震えているところを母が拾ってきました。

拾ったときは片目に炎症がありましたが、動物病院で目薬を出してもらって今ではすっかり良くなりました。

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先代の猫たちは亡くなって今は梅太1匹ですが、我が家8代目の猫として元気に健康で成長していってくれればと思います。

下痢・嘔吐について

初めまして。

今年の1月から総合診療科で勤務しております、獣医師の橋本龍之介です。

わんちゃんを飼っていると比較的よく見られる症状と言えば下痢・嘔吐ではないでしょうか?

若い子から、高齢な子まで、幅広い子が下痢・嘔吐に悩まされることがあると思います。

当院においても、来院される症例の中で1~2を争うほどの件数が下痢・嘔吐を主訴として来院されます。

そこで今回は、一般的な治療を行っても改善が認められず、長期的に下痢・嘔吐に悩まされている子たちについて、どのように考え、どのような検査をし、どのような治療が必要になってくるかを簡単ではありますが、説明させていただければと思います。

 

わんちゃんに慢性的に消化器症状を引き起こす原因不明の慢性胃腸炎は、慢性腸症と呼ばれます。

慢性腸症は

食事を変えることによって症状がよくなる場合。

抗生剤を飲むことで、症状が良くなる場合。

ステロイドなどの免疫抑制剤を飲むことで症状が良くなる場合。

残念ながら治療に反応しない場合。

の4つに分けることができます。上から順に当てはまる可能性が高く、一般的な治療に反応しないような子はわずかしかいないと言われています。

 

そこで、まず一般的な下痢止めや吐き気止めで症状が良くならず、便検査や超音波検査などで異常が見られない場合は、食事を消化器用の療法食に変えてみることをお勧めしています。

療法食に変更し、2週間程度経過しても改善しない場合は、抗生剤の内服を開始します。

それでも改善しない場合は、内視鏡検査をお勧めしています。

内視鏡検査では、胃腸の粘膜の観察と同時に、組織を一部取って病理検査を実施することで、がんが隠れていないかどうかなどを調べることが出来ます。

麻酔をかける必要がある検査ですが、免疫抑制剤が必要なタイプの腸炎は、ステロイドや免疫抑制剤を長期的に内服する必要がありますので、本当にステロイドが必要なのか、そのほか一般的な検査ではわからないような疾患が隠されていないかどうかをチェックすることは重要だと思われます。

そのため内視鏡検査を行い、その結果を元に治療を開始していく形となります。

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この写真は慢性腸炎と診断された子の内視鏡画像です。

腸の壁がボコボコとしており、所々出血しているのが分かります。

よく見られる下痢・嘔吐ですが、いつもの治療で良くならない。

なぜか下痢や嘔吐が続くようなことがあれば診察にいらしていただければと思います。

症状が長引く場合は不安が募るばかりだと思います。

そのような飼い主様に寄り添い誠心誠意、診察・治療していきたいと思っています。

 

 

猫の尿管結石

皆様、こんにちは。

消化器・泌尿器科を担当している獣医師の庄山俊宏です。

ここ最近急激に暑くなり、わんちゃんや小さなお子様は熱中症に注意が必要となる時期になってきました。

私ごとではありますが、毎年この時期に思い出すのが尿管結石を患った時の痛みです(^ ^;)。

6年前の今頃の夜中に、私の背中らへんに突然激痛が走りました。

我慢ができなくなり、救急車を呼び、病院でCT検査を実施しました。

原因は尿管結石と判明し、内科治療ですぐに良化し事無きを得ましたが、いつ再発するか内心ドキドキしています。

そんな尿管結石はわんちゃん、ねこちゃんにも起こる病気です。

私が泌尿器科を担当している事も関係していると思われますが、近年猫における尿管結石が非常に多くなっている印象です。 

尿管は尿を作る腎臓と尿をためる袋の膀胱の間にある尿を運ぶ管を指します。

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人間の尿管の太さは5mmから1cmと言われていますが、ねこちゃんの尿管の太さは平均1mm程度(内腔は0.8mm程度)と非常に細いです。

1mmの管といってもピンとこないかもしれませんが、1円玉や10円玉の厚さが1.5mmなので、それよりも更に細い管状の構造物とイメージしてもらえればと思います。

そんなねこちゃんのほそ――い尿管には1-3mmの小さな結石がよく詰まります。

下の写真は摘出した結石ですが、こんな小さな結石のせいで生死の境をさまようねこちゃんが世の中にたくさんいます。

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下のレントゲンに写っている尿管結石は2mm程度の石です。

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猫の尿管結石はどの品種にも起こり得ますが、アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドによく発症するというデータが麻布大学から出ており、経験的にも同じ印象です。

人は私のように激痛が伴い病院へ行きますが、動物は人ほど痛みが強くないとされています。

実際に尿管結石があるねこちゃん達を診察しても痛みを検出できる事は少ないです。

猫の尿管結石が発見される時は、健康診断や定期検査で見つかる場合もしくは腎臓の値が高くなり具合が悪くなる場合に分かれます。

病院に来院する尿管結石のねこちゃんの9割以上は具合が悪くなった状態(腎臓が悪くなっている状態)で発見されます。

つまり、早急に治療が必要な事が多いです。

 

猫の尿管結石の治療法は結石が1mm以下であれば、内科治療(お薬や点滴など)で良くなる可能性があります。

しかし、1mm以上の尿管結石は尿管の太さより大きいため内科治療がうまくいかない場合が多いです。

その場合は手術をして尿管結石を摘出する場合があります。

尿管結石が詰まっている尿管の太さは2-5mm程度と通常の尿管と比較して太くなっていますが、肉眼での手術は困難です。そこで、当院では手術用の顕微鏡を使用して尿管を切開し、結石を取り出しています。

手術用顕微鏡を使用すれば最大16倍まで拡大でき、髪の毛より細い糸で尿管を確実に縫合する事が可能になります。

そして、顕微鏡を使用する事で尿管の手術の合併症を減らす事が可能になり私にとってなくてはならない医療器具の一つになっています。

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尿管結石の治療法が向上する事も大事ですが、尿管結石の予防や早期に発見し早期に治療する事も大事かと思います。

ねこちゃんの尿管結石は時に重度の腎不全を引き起こし、命を落としてしまう可能性がある怖い病気の一つだからです。

 

我が家にも2頭のねこちゃんがいますが、赤ちゃんと触れ合っている姿をみると心があたたかくなり、長生きしてほしいなあとよく思います。

最後にうちの猫達を健診してから1年が経過しようとしており、そろそろ健診の時期かなと考えています。

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健診は尿管結石以外の疾患も早期に発見できる可能性があります。

皆様にとって家族の一員であるわんちゃん・ねこちゃんのためにも、病気がなくとも最低でも1年に1回は健康診断(血液検査や画像検査など)をうけてみてはいかがでしょうか?