2019年7月
セキセイインコの月ちゃん
受付の細井です。
毎日じめじめとした雨続きの日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
我が家には今年3月にお迎えしたセキセイインコの月ちゃん(女の子)がいます。
とってもおてんばさんで、毎朝あげているチンゲン菜についてる水滴に水浴びがわりに豪快に体を擦り付けてからチンゲン菜をゆっくり食べています。
これから真夏の猛暑がやってきますが、元気に真夏を乗りきっていけるよう体調管理に気をつけてあげたいと思います。
耳の炎症が原因で起きる、神経の症状について
こんにちは、獣医師の工藤です。
今回私は耳の炎症が原因で起きる、神経の症状についてお話します。
梅雨の時期から夏にかけては、耳のかゆみを訴えて病院に来るわんちゃんが多くいます。
また、耳垢が増えたり耳の中が臭うようになることもあります。耳の炎症である外耳炎は、耳の穴から鼓膜まで及ぶこともあり、放っておくと鼓膜の奥にある中耳まで炎症が広がってしまうことがあります(中耳炎)。
中耳炎が悪化すると、顔が悪い耳の方に傾いたり(斜頸といいます)、目が揺れたりという神経症状が起きてしまう場合があります。
また、耳の炎症によって顔面神経が麻痺してしまうと、顔の片方が動かせなくなって唇がたるんだり、うまく瞬きができないというような症状が起きます。
耳の症状から神経の麻痺が起きてしまうことは驚きかもしれませんが、耳の奥は外から見えないため気づかないうちに病状が進行しやすいのです。
特に、耳が垂れているコッカースパニエルや耳道が狭いフレンチブルドックなどは耳のトラブルが起きやすいことが知られています。
早めに治療を始めることで防いであげることができますので、気になる症状がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
リハビリテーション科のニューアイテム
こんにちはリハビリテーション科担当看護師の後藤です。
この度、リハビリテーション科にニューアイテムが導入されました。
従来も似たようなものはありましたが、古くなって壊れてしまったので新しくしました!!
こちらです。
一見なんの変哲もない三角コーンとバーですが、よくみていただくと三角コーンに穴が開いてます。
どんなことに使うんでしょうか?気になりますねー。
では実際にリハビリで通っていただいているファルコンちゃんに使ってもらいどういう風に使うのかをみなさんにもお見せいたします。
その1
バーを跨ぎ越える。
ゆっくりとバーを跨ぎ越えることで、跨ぐ方の足とその間支える方の足の筋肉や関節をより意識的に使わせることができます。
膝の手術をしたあとの痛みの経験や違和感から、十分に膝の曲げ伸ばしを行わないように歩いている犬や、神経の病気で足に十分な運動をすることが難しくなっている犬に有効です。
その2
バーをくぐる。
バーにぶつからないようにくぐり抜けることで、前足にしっかり体重を乗せる練習や、体幹の柔軟性の維持や背筋のトレーニングになります。
その3
三角コーンを目印にその周りをあるく。
ただ歩くのではなく、三角コーンの間をジグザグと縫うように歩くとバランス感覚や体重移動の練習になります。
またジグザグだけでなく、三角コーンの間を8の字で歩いたりと運動のバリエーションが豊富にできます。
今回新しい道具を導入しましたので、そのご紹介を含めたお話になりましたが、今後もそれぞれの患者さんの症状にあわせた運動を安全にそして的確にご提供できればと考えております。
夏のお散歩について
こんにちは、看護師の吉見です。
梅雨に入り、じめじめした日が続いていますが本格的な夏が始まる前に、お散歩についての注意点をお話しします。
一番注意したいのは、散歩に行く時間帯です。
夏のお散歩は早朝や、気温が下がる夕方に行くようにしましょう。
真夏の道路は50℃近くにも達し、わんちゃんは肉球を火傷してしまう可能性があります。
散歩に行く前には必ずアスファルトを触って、熱さを確認してから出かけるようにしましょう。
特に、
・短頭種(パグ、ブルドック、シーズーなど)
・肥満気味のわんちゃん
・毛色が黒いわんちゃん
・寒い地域出身のわんちゃん(ゴールデンレトリバー、ボルゾイ、シベリアンハスキーなど)
は暑さに弱く、熱中症になってしまう恐れもあるので気をつけましょう。
あまりにも暑い日や、地面の熱さがひかない場合は散歩を控えるのもわんちゃんのためかなと思います。
また、散歩から帰ってきた後は濡れタオルを身体に5分~10分くらいかけてあげて身体にこもった熱を逃がしてクールダウンしてあげると良いと思います。
水分補給も忘れずにしてあげましょう。
皮膚病について
こんにちは、獣医師の宮本です。
夏が近づいてくると気温や湿度が上がり、皮膚のトラブルで来院されるわんちゃんが増えてきます。
実は皮膚病の診察では、季節や気候も大切な情報なのです。
そしてそれだけではなく、ご家族から伺う様々な情報が皮膚病の診察には欠かせません。
今回はそういった皮膚病の診療で大切な、ご家庭での情報についてのお話しをしたいと思います。
まずはワンちゃんのアトピー性皮膚炎という皮膚病を例にしてみます。
アトピー性皮膚炎はかゆみの強い皮膚病です。最初の痒みは若いころにみられることが多く、また花粉やダニなどがアトピーに関与していることが多いため、季節によってかゆみが悪化することがあります。
他にも、かゆみの部位やアトピーになりやすい犬種、などの特徴もあり、様々な情報を統合して診断を行います。
アトピー性皮膚炎に限らず、皮膚病の診察で教えていただきたいポイントを以下に挙げました。
皮膚のトラブルで来院される際に、整理をしておいていただけるととても助かります。
●痒みについて
・かゆみはいつ頃からありましたか?
・かゆみはどの部位からはじまりましたか?
・かゆみはどのように広がりましたか?
・かゆみがみられるようになったきっかけや、悪化するきっかけはありましたか?
(食事内容・シャンプー・生活環境の変化、薬やサプリメントの服用)
・かゆみの程度はどのくらいかですか?(たとえば、夜も眠れないくらい、など)
●食事
・現在とこれまでの食事(できれば製品名まで)はどういったものですか?
・おやつは与えていますか?(その種類も)
●生活の環境
・ふだんの生活は屋内か屋外か、どちらですか?
・散歩には行きますか?どういったところに行きますか?
●同居動物やご家族
・一緒に暮らしている動物に同じような皮膚のトラブルはありませんか?
・ご家族(ヒト)の中で皮膚の問題がある方はいませんか?
●予防
・ノミやダニの予防は適切に行っていますか?
・ワクチン接種を最近しましたか?
●皮膚以外の問題
・皮膚の問題が発生する前後で、体調(元気、食欲、飲水量、排便、排尿、呼吸など)に変化はありませんででしたか?
・皮膚の問題以外に病気はありませんか?
こららの情報を整理していただき、一緒にワンちゃんネコちゃんの痒みを解決していきましょう!