2014年10月
動物看護師も勉強、勉強、日々勉強!
こんにちは、動物看護師の佐々木です。
埼玉動物医療センターでは、病院スタッフが講師となって毎月1回、動物看護師の勉強会を開いています。
内容は、知って欲しい病気の事や器具や保定方法など‥‥様々です。
10月は、“リハビリテーション”
病院では手術後の機能回復を目的としたリハビリテーションが行われている事が多いのですが、その他の場合でも(老齢動物の健康維持や、肥満対策など…)、色々な目的でリハビリ効果を得ることがてきる事を教えていただきました。
私の飼っている老犬2匹も時々マッサージをしてもらっているみたいです。
自分がやってる時には見られないうっとりな表情で、やめると「もっと」と催促しているそうです。
当たり前ですが、プロとの差を実感します。
ワンちゃん・ネコちゃんに多い"誤飲事故"
こんにちは、獣医師の森田です。
すっかり秋めいた天気になりましたね。日中は汗ばむことも多いですが、朝晩は冷えるようになりました。
さて、今回はペットのワンちゃん・ネコちゃんに多い“誤飲事故”についてご紹介したいと思います。
ワンちゃん・ネコちゃんが吐いている・元気が無いと言って病院に来院し、検査をすると胃や腸の中に食べてはいけない“モノ”が見つかることがあります。
診察の現場で遭遇することが多いのは、おもちゃ・梅干しの種やトウモロコシの芯・食品に同封されている脱酸素剤・意外なところで靴下等でしょうか。ネコちゃんだとネズミのおもちゃや紐などが多いです。
治療方法にはいくつか種類があり、
- 吐かせる
- 胃カメラ
- 手術で取り出す
のいずれかを状況に応じて選択します。
例えば、1、2の処置は腸にあるモノには行なえませんし、2、3については全身麻酔が必要です。腸に詰まってしまった時は3になります。
では、実際に当院で治療したワンちゃんの場合をご紹介したいと思います。
これはワンちゃんの仰向けのレントゲン写真です。
金属等の固いものは白く写るため、お腹の中にチェーンのようなモノが写っているのが分かると思います。このワンちゃんは胃カメラで胃の中にあるチェーンを無事取り出すことができました。
続いてのワンちゃんです。
この写真でも食べてはいけないモノが写っているのですが、皆さんお分かりでしょうか?最初のワンちゃんよりも少し分かりづらいと思いますが、よく探してみてください。
丸で囲った所にやや白い影が見えると思います。手術をしたところ腸におもちゃが引っかかってしまっていました。
誤飲事故を防ぐ確実な予防方法は無く、ご家族が注意してあげることが一番重要です。
もし、ワンちゃんが何かを飲み込んでしまった、あるいは飲み込んだかもしれない場合は、様子を見ずに病院に相談してください。来院が早かった場合は治療が軽く済む場合もあります。
食欲の秋ですが、私も食べ過ぎて蓄え(脂肪)を増やさないようにしたいと思います
狼爪(ろうそう)の爪切り
動物看護師の小山田です。
今回はワンちゃんの爪切りのお話です。
狼爪(ろうそう)という爪を御存知ですか?
ここの爪のことです。
他の四本に比べるとちょっと離れたところにあります。
ワンちゃんが立つと…
このように狼爪は地面につきません。
ワンちゃんの爪はお散歩で地面と擦れ削れてると思われるかもしれませんが、地面につかない狼爪だけ削れることなくのびていることがよくあります。
狼爪がのびると皮膚に食い込んでしまうこともあり、そうすると痛みを生じることもあります。
そうなる前にぜひ爪を切ってあげてください。
ご自宅での爪切りが難しい場合は、診察などで当院にお越しの際にぜひお声がけください。
ワンちゃんの狼爪チェックをぜひしてみてくださいね。
歯のこと。
獣医師の福島です。みなさん、歯みがきしてますか?
私たちは日頃から何の気なしに歯みがきをしています。
健康のため、美容のため、80歳になっても自分の歯でおいしいものを食べるため…
私たちが愛してやまないペットたちはどうでしょう。
最近の報告では、3歳以上のワンちゃんやネコちゃんの80%が歯周病にかかっているといわれています。
実際、診察していてもお口の中にトラブルを抱えている場合が多々あります。
先日行われた獣医学フォーラム(獣医師、動物の看護師など動物関係者のセミナー)では、様々な分野の専門医による講演がありました。
歯科を専門とする獣医師の講演では歯周病についていろいろお話しして頂きました。
中でも飼主さんにお伝えしたいこととして早期治療の大切さ、歯みがきでの予防のことをお話ししていました。
早期治療が必要なのは、他の病気と一緒でひどくなってからでは治療が難しくなってしまうからです。
歯肉炎、歯石がつくだけではなく、出血したり、膿をもったり歯が抜けてしまったり。すごくひどくなるとあごの骨が溶けて折れることもあります。
また、体の深部にも病原菌が入り込むことがあり心臓病や腎臓病になることも知られています。
このような状態にならない為にも早やめのケアーが必要です。
デンタルケア製品はたくさんのものが出回っていますが、一番効果があるのは歯ブラシによるブラッシング。
歯周病予防にはヒトと一緒で歯周ポッケトのお掃除が大切なのです。
表面ばかり磨いていても歯石はついてしまうそうです。歯ブラシでの歯みがきは何となく敷居が高く感じられるかもしれません。
でも、やり方を間違えず、だんだん慣らしていくことでできるようになります。(ちょっと時間がかかるかもしれませんが…)
歯周病は誰でもかかる可能性がある病気です。でも予防することが出来るものです。
気になることがある、予防したいけれど何から初めていいか分からない、歯みがきにチャレンジしたい、性格的に大丈夫?などありましたらご相談下さい。
キレイで健康的な歯をめざし一緒に頑張りましょう。おいしいごはん食べさせてあげたいですよね。
スポーツの秋!ドッグスポーツの秋!
リハビリテーション科担当の藤澤です。
早いもので今年も10月。
気温が高い日でも秋の涼しさがありますね。
当施設で暮らすおじちゃま黒ラブラドールのりゅうくんも真夏の間は運動をお休みしていましたが、涼しくなってきたので健康維持のための運動を再開しました!!
夏の間、涼しい医局でごろごろしていたら、おでぶちゃんに‥‥
「台の上にのってごらん」と促しても、「やだもんねー」とお腹まで台にのせてゆっくりしています。
…なかなか動きません。
トレーナーさんに促されてもこの通り。
でもだんだんやる気が出てきて、トータルでみるとよく運動できました
坂を上って、歩いて、また坂を下りる。
上りは後肢、下りは前肢のトレーニングになります。
細い道を歩くことで、バランスもとっていますよ。
シニアの運動ですから、無理なく楽しくやってます。
わんちゃんたちもお散歩が楽しい季節になってきました。
いつものお散歩道、坂道を選んだり、ちょっとした段差をこえてみたり、カサカサ音をたてながら落ち葉の上を歩いたりしても楽しいですね!
お家でもできる眼科簡易検査
眼科担当の小林義崇です。
犬の白内障、何歳くらいで発症するかご存じですか?
実は5歳未満という若齢で発症することが最も多いのです。
そのため、早期発見、早期治療がとても大切。
今回は、お家でもできる眼科簡易検査をご紹介します。
必要なのは・・・
光源。ペンライトがあればベストです。
方法は・・・
まず部屋を暗くして、ワンちゃんから50cm程度離れて正面同士向かい合います。
自分の目の近くでペンライトを持ち、ワンちゃんの眼にまっすぐ光をあててみると・・・
瞳が光ります!
もし瞳の中に影が出ていれば、それは白内障の可能性があります。
また、左右の瞳の大きさにも違いがないか確認してみて下さい。
うまく光らない場合は少し角度を変えてみて下さい。ペンライトは自分の目の近くで持つことをお忘れなく。
影を見つけたらすぐに眼科を受診して下さいね。
ものが言えないワンちゃんたちを守るのは、ご家族です。
是非チェックしてみて下さいね。