ストレスで膀胱炎!(猫の特発性膀胱炎について)
獣医師の福島です。
猫ちゃんを診察していて多い病気の一つに膀胱炎があります。
膀胱炎とは、膀胱が何らかの原因で炎症を起こして排尿の時に痛みがおこる病気です。
原因となるものはいろいろあります。
①結石
②細菌
③特発性
④その他(できものなど)
膀胱炎になると排尿の時に痛みを感じ、トイレで苦しそうにしている姿を目撃します。
【主な症状】
トイレに入ったり出たりを頻回に繰り返す
少量のオシッコを何度もする(頻尿)
血の混じったオシッコをする(血尿)
排尿時に痛みがあり鳴く
排尿姿勢はとっているが尿が出ていない
動物病院では尿検査や画像検査などを行って原因を特定し治療します。
結石やできものなどは検査をすれば原因がはっきりします。
しかし、炎症が起きているにもかかわらず具体的な原因がはっきりしないものについては特発性膀胱炎と呼ばれ、現在、猫の膀胱炎の半数以上が特発性と考えられています。
原因はまだわかっていませんがストレスが関連していると言われています。
【猫がストレスを感じる原因】
環境の変化(引越し、家族構成の変化など)
工事などの大きな音が聞こえる
同居猫との関係(新しい猫を飼い始めた、仲が悪いなど)
長時間の留守番
トイレの問題(トイレが気に入らない、汚れているなど)
そのほか猫ちゃんによってさまざまです。
また猫ちゃんの性格によっては、少しのことでもストレスに感じてしまうことがあるので注意が必要です。
治療は、症状に合わせてお薬を飲んだり、ストレスを軽減する成分が入った食事、サプリメントなどを併用していきます。
一番はストレスになっているものを取り除いてあげることですが取り除くのが難しかったり、何がストレスになっているのかわからなかったり、性格的にストレスを受けやすい場合は、症状が治っても繰り返す可能性があります。
食事療法を続けたりサプリメントを試したり、リラックスできる環境を整えて暮らしやすく工夫してあげましょう。
ストレスをとるというのはなかなか大変な作業です。
私たちも知らない間にストレスを受けています。私たちも猫ちゃんも一緒です。
ストレスを軽くして少しでも快適に楽しく暮らせるよう一緒に考えていきましょう。
快適にゃ
満足にゃ
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