総合診療科
犬の熱中症について
こんにちは、獣医師の杉村です。
最近、気温がぐんぐん上昇してきて、夏が近づいてきた感じがします。
都内では熱中症患者が増え始め、新型コロナウイルスのワクチン接種会場では予防対策が進んでいるようです。
今回は犬の熱中症についてお話ししたいと思います。
熱中症とは高温環境が原因で意識障害や多臓器不全など様々な症状を起こします。
極度に気温や湿度が高いと、自力でできる体温調節が間に合わず高体温となります。
暑さや湿度以外にも水分不足や過剰な運動や興奮、年齢や犬種なども大きく関わってきます。
重症化すると命の危険があるため、予防が大切です。
<熱中症になりやすい犬の特徴>
・短頭腫(パグやフレンチブルドッグなど鼻の短い子たち)
・肥満気味の子
・毛の量が多い子
・仔犬や老犬
・呼吸器疾患や心臓病など持病がある子
<熱中症になりやすい状況>
・暑い時間の散歩やドッグラン
運動すると体温がどうしても上がってしまいます。また、人間よりも地面(アスファルトなど)から近いので地面からの熱を受けやすいです。運動は涼しい時間帯にしましょう。
・家の中や車の中
閉めきった家の中や車の中は高温多湿になりやすく危険です。
必要に応じでエアコンをつけてあげて下さい。
また、車中に残して買い物に行くなどはやめましょう。
・水分不足
普通のお水で構いませんが、好きな時に飲めるようにしてあげて下さい。
ぜひご家族の皆様には熱中症のリスクを知っていただき、予防に努めて頂きたいと思います!
熱中症になってしまったら早期治療が大事です。
体温が高くぐったりしている、高温環境にいた後に嘔吐など消化器症状が出てきたなど、熱中症を疑う症状があれば、お早めにご連絡ください。
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