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総合診療科

動物の身近な中毒

こんにちは、獣医師の中嶋です。

2月に入り、一段と寒さが増してきましたね。2月のイベントといえばバレンタインデー!

毎年この時期になるとチョコレートをもらえるかドキドキしてきます。

皆様もバレンタインデーに向けてお家でお菓子作りをする機会も増えるのではないでしょうか?

甘くておいしいチョコレートですが、ワンちゃんや猫ちゃんが食べてしまうと中毒症状が出てしまいます。

チョコレート中毒や玉ネギ中毒は有名ですね、ご家庭にあるような食べ物で中毒を起こしてしまう食材が他にもあるので症状と共に少しご紹介しようと思います。

 

【チョコレート中毒】

チョコレートの中に含まれるテオブロミンという物質が原因で引き起こされます。

接種量にもよりますが、不整脈や意識障害を引き起こし、最悪の場合死に至ります。誤ってチョコレートを摂取してしまった場合は早期に嘔吐させることが有効といわれています。

 

【玉ねぎ中毒】

玉ねぎに含まれる成分によって、赤血球が破壊され貧血を引き起こします。

症状は貧血による、口腔内粘膜の蒼白、頻脈、呼吸が早くなる、血尿などがあります。玉ねぎ中毒も早期に嘔吐させることが有効といわれています。

 

【ブドウ・レーズン中毒】

ブドウやレーズンによる中毒は2000年になってから指摘されるようになった比較的新しい中毒のため、知らなかった方も多いのではないでしょうか?

ブドウ中毒の原因物質はまだ判明していませんが、ブドウを摂取した犬で下痢や嘔吐などの消化器症状や腎不全を引き起こすことがわかっています。

 

【キシリトール中毒】

キシリトールは砂糖のかわりに使われる人工甘味料です。誤って犬がキシリトールを摂取した場合、インスリンという血糖値を下げるホルモンが過剰に分泌され低血糖を引き起こしたり、肝障害を起こす可能性があります。

 

今回紹介した食材は、中毒を引き起こす物質の一部に過ぎません、手作り食を作る場合は、ワンちゃんや猫ちゃんに与えてもよいものかしっかりと確認したうえで作ってあげるようにしましょう。

 

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