画像診断科
脾臓のできもの
こんにちは。獣医師の勝山です。
今回は脾臓のできものについて少しお話したいと思います。
犬の脾臓のできものには、大きく分けて良性と悪性があります。
一般的には悪性は手術や抗がん剤をしないと命にかかわり、良性であれば治療しなくても命にかかわることはないというイメージがあると思いますが、脾臓に関しては良性でも命にかかわることがあるので注意が必要です。
なぜかというと、良性でも大きくなって破裂してしまうことがあるからです。
脾臓は血液を多く含む臓器なので、脾臓のできものが破裂するとお腹の中で大量出血をすることがあります。
その場合、急速にショック症状を起こします。
症状としては、
- 急に倒れてぐったりする
- 貧血(口の中が白い)
- 呼吸が速い
- 頻脈
などです。このような状態になると、場合によってはそのまま命を落とすこともあります。
また、破裂がない場合でも、なんとなく元気がなくなったり食欲が落ちたり、などの症状がでることがありますが、気づくのが難しいことがしばしばあります。
脾臓の腫瘤は腹部の超音波検査などの画像診断によってみつけることができます。
良性であれば手術のみで治すことが可能ですし、悪性であっても早期に発見することで元気な時間を長く過ごせる可能性があります。
できれば深刻な状況になる前に治療してあげたいですね。
当院では超音波検査を含めた健康診断も行っていますので、気になる方はスタッフにご相談ください。
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