心臓病科
犬の心臓手術について
こんにちは。看護師の高橋潤です。
今回初めてブログを書かせて頂くことになりました。
私は埼玉動物医療センターで循環器外科を専門としています。
当院では、心臓病のわんちゃん(主に僧帽弁閉鎖不全症)に対してお薬で治療する内科治療だけでなく、手術で心臓を治す外科治療も行っています。
今回は、心臓の手術について少しお話したいと思います。
自分の愛犬が心臓病と診断されたら、どうしてあげたら良いのだろう。どんな治療をするのだろう。お薬はたくさん飲ませないといけないのかな・・・と色々不安になるものです。
心臓病になると、お散歩に行きたがらなくなったり疲れやすく1日寝ていたり、症状が進行すると呼吸が荒くなったり、胸にお水がたまって苦しくなったりすることもあります。
愛犬に少しでも快適な生活を送ってもらうために、お薬での適切な管理は非常に重要です。
しかし、中には心臓病の程度が重度で、お薬では管理しきれない子もいます。
そういう子に対しては、当院では心臓の手術をご提案させていただく場合もあります。
壊れてしまった心臓の弁を作り直して、血液の逆流を減らす手術です。
わんちゃんの心臓病の手術は、日本でも実施出来る施設は限られており、高度な手術であるため費用も高額でなかなか簡単に選択できる治療法ではないかもしれません。
しかし、手術を決断された患者様から「愛犬が元気になって良かった」「いつ呼吸が苦しくなるかわからず不安な毎日だったが、その不安なく生活できるようになった」「お薬を飲ませるのが大変だったが、投薬がなくなって愛犬も私自身も快適な生活が送られるようになった」というお声を聞くことも多く、手術して良かったと感じてくださっている方も沢山いらっしゃいます。
もし、心臓病の症状が気になる、心臓病の治療中で相談したいなどございましたら当院へご相談ください。
実際の心臓の手術の様子
心臓の専門医がチームを組んで高度な手術を行います。
当院で心臓の手術を受けたチワワのコナちゃん!
大きな手術を頑張って乗り越えてくれました。今はとっても元気に過ごしています。
心臓の手術を受けた患者様には、毎月手術後の定期健診を受けて頂くようご案内しています。
私は、定期健診で元気なコナちゃんに会えるのが毎回とっても楽しみです。
手術後の入院期間は約2週間程度あるのですが、専門の看護師がつきっきりで担当をさせて頂くので、多くの子が顔を覚えてくれるようになります。ご家族のいない入院環境でも、少しでも不安な気持ちが減らせられるようにと思いながら日々看護にあたっています。
また機会がありましたら、入院中の看護の方法やご自宅での看護の方法などもブログでお話出来ればと思います。
心臓の手術の後、1週間ぶりにお外に出て日向ぼっこをしているコナちゃん
(短時間でしたが、一緒に気分転換をしに行きました)
手術について詳しくお話が聞きたいという方も、お気軽にお問合せください!
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