総合診療科
りゅうくんが亡くなりました
こんにちは。獣医師の平林です。
秋になり、だんだん寒くなってきましたね。
風邪が流行りだす季節ですが、秋の美味しい食べ物で風邪をはねのけたいと思っています。
先日、当施設のりゅうくんが亡くなりました。
14歳6ヶ月、ラブラドール・レトリバーとしては、寿命を全うしたのかもしれませんが、悲しく、寂しいです。
りゅうくんは小さな頃から病院で暮らしていて、成犬期には供血犬として大活躍してくれました。
やんちゃな性格で、ボールやフリスビーで遊び、食いしん坊で、院長がくれるビスケットが大好きな子でした。
ここ数年は穏やかなおじいちゃんになり、2年前にがんで前肢をなくしてしまいましたが、上手にバランスをとって、りゅうくんのペースで過ごしていました。
りゅうくんは2-3ヶ月ごとに定期検診を受けていましたが、この7月にお腹の中に脂肪肉腫という、すこし珍しいがんがみつかりました。
手術で取り除くことが難しい所にできていて、犬の脂肪肉腫に有効な抗がん剤はない状況でした。
手術と抗がん治療の両方に挑戦し、とても頑張りましたが、がんが進行し、10月4日に亡くなってしまいました。
りゅうくんが亡くなった後、病院でりゅうくんの剖検を行いました。
剖検とは、亡くなった後に行う解剖で、胸やお腹の中の臓器、脳などを観察し、亡くなった原因や、病気の治療をしていた場合には治療の効果などを調べることができます。
そして、病気の解明や、同じような病気になった子への治療につながります。
りゅうくんの病気は珍しい病気だったので、この病気がどのような病気なのか、私たちに学ばせてくれました。
りゅうくんが教えてくれたことを、これからの獣医療に必ず生かしていきます。
りゅうくんは最期までみんなの力になってくれました。
今頃、天国の仲間とビスケットの会をして、元気に駆けまわっているといいなと思います。
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