CT検査について
こんにちは。獣医師の勝山です。
桜の季節も過ぎ、もうすっかり暖かくなりましたね。
今回はCT検査について少しお話したいと思います。
CT検査とは、コンピューター断層撮影法(Computed Tomography)を用いた検査です。
…といわれても、よく分からない方が殆どだと思います。
レントゲン検査は皆さんピンとくると思いますが、CT検査は、レントゲン検査と同じX線という放射線を利用して行う検査になります。
この2つの検査の違いは何かというと、レントゲン検査は一つの方向から一回撮影するのみなので、平面的にみることしかできないのに対して、CT検査は様々な角度から何回も撮影したものをコンピューターで解析することにより立体的にみることができます。
例えば、体にできものができてしまった場合、できものがどのくらいの大きさなのか、どこの位置にあるのか、血管がどのように入り込んでいるかなどが、CT検査をすることにより詳しく分かります。
それにより、ご家族に分かりやすく病気の説明ができたり、手術の計画が立てやすくなったりします。
肝臓にできものができています。
(茶色:肝臓、水色:肝臓のできもの)
ちなみに、撮影時間は数秒ですがその間じっとしていないと画像がブレてしまうため、殆どの場合で全身麻酔をかけて行います。
そのため、CT検査の前には血液検査等の麻酔を安全にかけられるかどうかの検査が必要になります。
精密な検査が必要になる場合はその日のうちにCT検査ができないことがありますのでご注意ください。
また、被曝について心配される方もいらっしゃいます。
もちろんレントゲン検査よりは受ける放射線の量は増えますが、それでも体には影響のない量なのでご安心ください。
CT検査が必要かどうかは病気の種類や状態により変わってきますので、まずは診察を受けていただきご相談ください。
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://www.samec.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/191