腫瘍科
お年寄りのねこちゃんのトイレの工夫
こんにちは。
腫瘍科を担当しています院長の林宝です。
今日は腫瘍科の観点からねこのトイレについての事を書きたいと思います。
当施設の腫瘍科には、がんと闘うために抗がん治療を行っている動物が大勢います。
抗がん剤は、そのお薬の種類によって様々な副作用が問題となります。
その中でシクロフォスファミドという抗がん剤で一番注意しなければいけないのが出血性膀胱炎です。
この膀胱炎の予防で最も大切なのが抗がん剤投与後におしっこを我慢させないという事なのです。
ワンちゃんは、頻繁におトイレに連れて行ったり、お散歩に行ったりという事である程度予防が可能です。
しかし、猫ちゃんは結構難しい側面があります。
トイレが汚れていたり、トイレに入りにくかったりという事があると我慢してしまいます。
特にお年寄りの猫ちゃんは、ご家族が気づいていないレベルでも膝や股関節が痛い、あるいは足腰が弱っている事でトイレに行く事をついつい我慢してしまう事があるようです。
抗がん治療の有無にかかわらず排尿を我慢する事は動物にとっていい事はありません。
ご自宅でできる努力と工夫としてトイレをなるべく清潔に保ってあげる事とトイレの形や入りやすさを見直してあげる事をおすすめします。
市販されているトイレの入り口を比べてみると結構違う事がわかります。
写真の一番左端のトイレは犬用ですが、砂が飛び散るのが大変ですが、高齢の猫ちゃんにとってはこの方が優しいかもしれません 。
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