りゅう君がんばってます(犬のリハビリテーション)
こんにちは。
リハビリテーション科の藤澤です。
いつの間にか10月・・・ヒトもわんちゃんも過ごしやすい季節になりましたね。
少し前の院長のブログで、当院の黒ラブりゅう君が前肢を断脚したとご報告させて頂きました。
術後すぐから、回復段階にあわせたりゅう君のリハビリがはじまりましたが、最近は傷口もおちついて、入院室から元の場所にもどって生活をしています。
りゅう君は病気が見つかった時に前肢が痛くて使えない状況ではなかったため、しっかり4本肢で日常生活を送っていました。
ですから、手術直後のりゅう君にとっては、「目が覚めたら前肢が無い!3本足でどうやって立ったらいいの?どうやって歩いたらいいの?」という状況でした。
犬は3本肢でも立てるし歩くことが出来ますが、あまりに突然のことでりゅう君は身体の使い方がわからなかったのです。
そこで手術直後のリハビリテーションの目的は、「身体の使い方を覚えること」「術後の安静による悪影響を少なくすること」でした。
術後の安静による悪影響というのは、運動制限をされることによって関節が動きにくくなったり、筋力低下したり、全身の体力が落ちたりすることです。
手術をする前から病気の肢を挙げたりして使っていない状況ですと、断脚後に身体の使い方に戸惑うことは少ないかもしれませんが、ばっちり使っていた前肢がいきなり無いわけですから、りゅう君は何度もバランスを崩して転びそうになりながらも立ち上がる練習をしました。
残った3本の肢それぞれにかかる体重も今までより増えますし、歩き方が変わる事で身体のあちこちに負担がかかったり、長い時間立っていられなかったり…とはじめは色々大変でした。
でも毎日少しずつ、地道にやるしかありません。
「がんばれ!りゅうくん」 「がんばれがんばれ」
りゅう君が少しでも早く元気に元通りの生活ができるように、スタッフみんなでりゅう君を応援して、見守りました。
また、院長のブログを読んでくださった方々からも、「りゅうくん、がんばれ」とたくさん応援いただきました。
本当にありがとうございました。皆様の温かい応援のおかげで、りゅう君はかなり元気になってきています!
リハビリプログラムもどんどん進んでいます。
マッサージしたり、運動したりしています。
ただ、やはり肢が一本なくなると、姿勢が変わります。
比較してみましょう。
私の愛犬 ろっちゃん。(ときどき供血犬)
どうでしょう。
前肢をつく位置が変わりますから、姿勢が変わっています。
なので、今までとは違う体重のささえかたをしますから、肩や手首が痛くなったり変形するリスクが高まります。
リハビリテーションでは、こういう影響もなるべく少なくしていけるようにしていきます。
そして、りゅう君がずっとずっと、楽しく、元気に、犬らしく生活できるようにサポートしていきたいと思います。
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