世界獣医麻酔会議に参加してきました
こんにちは、副院長の石川です。
9月の第1週は休みをとって京都で開催された世界獣医麻酔会議(WCVA;world congress of veterinary anaesthesiology)という学会に参加してきました。
この学会は3年に1回、世界のいろいろなところで開催され、各国の麻酔を専門とする獣医師が集まります。
今年はなんと日本での開催という当たり年で、私は麻酔を専門としているわけではありませんが、この機会を逃すまいと思い参加してきました。
せっかくですので麻酔というがどういうものかを少し説明しようかと思います。
麻酔は手術などの治療を行っていく上で非常に重要なもので、患者となる動物さんを①動かなくすること(不動化)、②眠らせること(鎮静)、③痛くしないこと(鎮痛)、を安全に行うことが目的です。
麻酔が必要になるのは主に手術を行うときです。
動物が動いてしまうと安全に手術ができないので、①の動かなくする(不動化)というのが必要になります。
でも動けない動物がそのまま手術を受けると、とても怖い記憶が残ってしまいますよね。
そのため、眠っている間に嫌なことは済ませてあげたいので、②の眠らせる(鎮静)ということも大事になります。
せっかく眠っても痛みがあれば起きてしまいますし、起きたとき強い痛みが残っているのではかわいそうです。
手術は少なからず痛みを伴う治療ですので、この痛みを最小限にするため、③の痛くしないこと(鎮痛)というのもとても重要なのです。
動物が安全に眠っている間に、痛みを感じさせずに手術を終えるのが理想的な治療です。そのために、麻酔の技術は日々研究され、進歩しているわけです。
さて、今回の学会の話に戻ります。
4日間の日程で行われたのですが、世界的な集まりなので当然ながらすべてが英語でした。
自分は英語を苦手としており、難しい内容を英語で聴かなければいけないということで、非常に集中力を消耗しました。
それでも、なかなか参加する機会のない学会に参加でき、良い刺激になりました。
欲をいえば、天気が良くて京都観光も合わせて楽しめたらよかったのですが、あいにくの雨続きであまり叶いませんでした。まあ、それはまた別の機会にとっておくことにします。
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