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犬・猫の骨髄検査について

こんにちは、獣医師の森田です。

みなさん、骨髄という言葉を聞いたことがありますか?

骨は内部が空洞になっていて骨髄という組織で満たされています。

骨髄は血液を作る工場で、外敵から身を守る白血球・酸素を体に運搬する赤血球・傷ができた時に血を固めてくれる血小板などの細胞を作っています。骨髄で作られた細胞は血液中に出ていきそれぞれの働きをしてくれます。

病気になると上記の細胞が少なくなることがあります。結果、体の抵抗力が低下したり、貧血になったり、血が止まりづらくなったりします。

この異常はまず血液を調べると分かります。異常の原因が骨髄にあるのか・あるいは他の場所なのかを調べるために骨髄検査が実施されます。

骨髄の中に針を入れて細胞を採取し、骨髄で何が起こっているかを調べます。また、様々な“がん”が骨髄の中に入り込んでしまうことがあり、どれくらいがんが広がっているのか調べる目的で検査をする場合もあります。

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<ジャムシディ針>

解説:骨髄針といわれるもので普通の針よりも少しだけ太くなっています。

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<骨髄塗抹写真>

解説:取れた骨髄を見やすいように染色したものです。これを詳細に分析して治療に役立てます。

 

骨に針を刺すため、場合によっては全身麻酔が必要になることもありますが、骨髄検査をすることで通常の血液検査ではわからない血液の状態が把握できます。

また、検査自体は10分程度で終わり、動物への負担はほとんどありません。

骨髄検査、しかも全身麻酔をかけるかもしれないと聞くと、迷われてしまう方も多いと思います。

ですが、得られる情報によって治療の方法が見つかる場合もあります。

もし、愛犬・愛猫が動物病院で骨髄検査を提示された場合に、この話を思い出していただければ幸いです。

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