ホーム>飼主様向け情報>よくあるペットの病気>心の病気>常同障害
心の病気

常同障害

常同障害

不安障害のひとつで、ストレスがたまったり、どうしたらいいのかわからなくなった時、全く関係のない行動を繰り返したりします。
中には行動を何もしなくなることもあります。この行動自体には何の意味もありません。
繰り返し行動をすることでストレス解消をしているのです。
一時的ですぐに行動が改善されれば問題ないのですが、継続的なストレス状態にさらされているとこの行動がエスカレートして常同障害となります。
犬でも猫でもおこります。

症状

犬では

  • 尾を追いかけてぐるぐる回る(尾追い)
  • 足先をなめる
  • 穴を掘る
  • 歩きまわる
  • 光を追う動きをする

猫では

  • 尾追い
  • 過剰なグルーミング
  • タオルや毛布などに吸い付く

これらの症状が悪化すると、尾をうなりながら追いかけ回り続け自分で尾を咬みちぎってしまったり、足をなめすぎて赤く腫れあがり出血したりします(自傷行為)。

ストレスの原因

原因は様々ですが、退屈・不安・環境の変化・コミュニケーション不足・環境刺激の不足(ずっとケージに入れられているなど)などからおこることが知られています。

動物園のオリの中でうろうろ動き回っているライオンなどのネコ科の動物を見ることがあると思いますがこれがまさにそうです。
退屈で仕方ないのです。

対処法

ストレスの原因を探し、出来るだけ改善できるように工夫をしてあげましょう。
例えば、猫であれば隠れられるような箱を用意してあげたり、犬であれば退屈しないようにコング(穴におやつを詰め長時間犬が遊べるようにするおもちゃ)などを与えるのも良いと思います。
自傷行為のある動物にはそれに合った治療が必要になります。
また、咬まないようにエリザベスカラーを付けたりもします。
行動修正法や薬物療法が必要な場合もあります。

叱ると逆効果(症状が悪化する)になるので気を付けましょう。
また、他の病気が隠れている可能性があるので症状が気になるようであれば早めの診察をお勧めします。