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総合診療科

犬、猫の咳

こんにちは。獣医師の上嶋です。

診察時に、「咳は出ますか?」と伺うと、「犬、猫も咳をするんですか?」「犬、猫の咳、ってどんなの?人と同じような感じ?」というお言葉をよく頂きます。

犬や猫も、人と同じように咳をします。原因となっている病気により、咳の仕方が少し異なります。

<犬の咳>

犬で咳が出る病気として代表的なものは、気管虚脱、気管支炎、心臓病です。気管虚脱では、「ガー、ガー」と、ガチョウの鳴き声様の咳が出るのが特徴です。

興奮した時や、首が圧迫された時に出やすくなります。咳が止まらなくなると、体温が上がり、気道粘膜が腫れてしまい、呼吸困難に陥ることもあり、その場合は緊急治療が必要となります。

重度の気管虚脱の場合には、手術が適応となることもあります。

一方、気管支炎や心臓病では、「コホ、コホ」という乾いた咳が出ます。最後に「ゲー」と痰を吐き出す様な仕草をすることもあります。動物は、痰が出ても、上手く吐き出せず、飲み込んでしまうことが多いです。痰の量が多いと、「ゴボ、ゴボ」という湿性の咳が出ます。

 

<猫の咳>

猫で咳が出る病気で最も多いのが、喘息です。頭を伸ばし、乾いた高い音の咳が出ます。

痰が多くなってくると、犬同様、「ゴボ、ゴボ」という湿性の咳になります。

人の喘息と同様、空気清浄や加湿が大切となります。環境整備をしても咳がひどい場合には、内服薬やネブライザー療法が必要となります。

 

ご自宅で咳をしていても、病院では咳が出ないこともよくあります。

咳の様子をスタッフが確認出来るよう、可能であれば、咳の様子を動画に撮って診察にいらっしゃって下さい。

 

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