猫ちゃんの口腔内ケア
獣医師の福島です
【歯石は口の中の病気の原因】
猫ちゃんの口腔内の病気はいろいろありますが多いものとして口内炎・舌炎・歯周病があげられます。
原因としては、歯についた歯垢・歯石の中の細菌・ウイルス感染・免疫によるものがあります。
症状は、急に食事を食べなくなったり、口を気にしたり、よだれが出たりします。また、口臭が気になると訴えてくる飼い主さんもいます。
【歯石予防は歯磨きで】
歯石は歯垢や細菌のかたまりです。
日頃から歯磨きをすることで予防できます。
歯石がついてしまったら麻酔をかけて歯石をとる処置をしないときれいにはなりません。
また、処置をしても、そのままにしておくとまた歯石になってしまいます。
歯磨きをして歯石がつかないように予防していきましょう。
【歯磨きをしてみましょう】
猫ちゃんに歯磨き?無理でしょう?と思われる方も多いと思います。
もともと、口の周りを触られることが好きな猫ちゃんは少ないと思います。
たいていの猫ちゃんは嫌がりますよね。
少しずつ、少しずつ根気よく慣らしていくことが大切です。
【歯磨きの練習】
- 口周りを触る練習をしましょう。
いきなり触るといやがるので、リラックスしているときに額や頬(猫ちゃんが好きな部分)をなでながら口周りや歯を触ってみましょう。
- 慣れてきたら口をめくってみたり、歯ぐきを触ってみましょう。
おやつをあげながらやると効果があります。
- 口周りを触れるようになったら、ガーゼや歯磨きシートを指に巻いて触ってみましょう。
あまり力を入れずに優しく触ったり、少し磨いてみましょう。一度に全部やらないで、少しずつ範囲を広げてみてください。
- 歯ブラシを使ってみましょう。
歯ブラシを少し歯につけてみましょう。口をめくって歯ブラシを歯ぐきにつけてみましょう。受け入れてくれたら少しずつみがいてみましょう。力を入れずに優しく、ごほうびをあげながらやってみましょう。これも、少しずつ少しずつです。
*猫ちゃん用のデンタルペースト(歯磨き粉)もあるので好みのものがあれば使ってみるのも良いですね。
また、歯磨きしながらおやつ?と思われるかと思いますが歯磨きを好きにするためのものなので使ったほうが早く受け入れてくれるようになると思います。
コツは、猫ちゃんと戦わないこと。
無理しないで毎日少しずつ根気強く続けていくことが大切です。
短時間におこない、猫ちゃんが機嫌が良い状態で終わらせてあげてくださいね。
子猫じゃないから・・・と思っている大人の猫ちゃんや高齢の猫ちゃんでも遅くはありませんよ。
少しずつ、少しずつ歯磨きの習慣をつけて、ぴかぴかの歯で健康に楽しいキャットライフを送りましょう。
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