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総合診療科

チワワで注意したい病気

 

こんにちは。獣医師の勝山です。

私は14歳の猫2匹、4歳のチワワ1匹と一緒に暮らしています。

勝山1

そこで、今日はチワワで注意したい病気についてお話ししたいと思います。

☆角膜潰瘍

 『角膜』とは、目の表面の膜のことで、『潰瘍』とは、傷のことをいいます。チワワや鼻の短い犬種(バグ、ベキニーズ、シーズー、ボストンテリアなど)のように目が出ているわんちゃんは、目に傷ができやすい犬種です。

傷ができると、涙や目やにが出たり、目の充血、目が開けられない、などの症状が出てきます。

重度になると、角膜に穴が開いてしまう事がありますが、その場合は早急な処置が必要になりますので、もし上記のような症状に気付いたら早めの受診をお勧めします。

☆膝蓋骨脱臼

 膝蓋骨とは、膝のお皿のことをいいます。チワワのような小型犬(ポメラニアン、ヨークシャーテリア、トイプードルなど)は、膝蓋骨脱臼といって、膝のお皿がはずれる病気が起こりやすい犬種です。

外傷が原因のこともありますが、生まれつきもっていることが多いです。

膝のお皿が外れると、関節を痛めてしまったり、うまく足が伸ばせなくなったり、重度になると歩けなくなってしまうこともあります。

痛みが出ると、足を挙げて歩いたり、スキップするような歩き方になったりします。

しかし、常に症状がみられるとは限らないため、治ったと勘違いし様子をみてしまうことがあります。様子をみているうちに病気自体は進行してしまいます。

基本的には早期の手術が必要になります。

☆僧帽弁閉鎖不全症

 心臓は4つのお部屋に分かれていますが、そのお部屋を区切っている扉の事を、弁といいます。

僧帽弁は、いくつかある弁のうちの一つです。

チワワなどの小型犬は、高齢になってくるとこの僧帽弁というところに異常が出て、血液の流れが悪くなってしまう僧帽弁閉鎖不全症になりやすいといわれています。

初期の症状は、咳がでたり、疲れやすくなったりします。重度になると呼吸困難を起こしたり、失神してしまうこともあります。

この病気は、聴診で発見することができますので、日頃から病院で健康チェックをするといいでしょう。

☆水頭症

 水頭症とは、脳の中の脳室といわれるお水がたまっているところに、過剰なお水がたまってしまう病気です。

チワワの場合はうまれつきにもっていることがあります。

ボーッとしていたり、ふらつきがみられたり、目が見えなくなったり、けいれんを起こしたり、など様々な症状がありますが、水頭症があっても症状がみられないこともあります。

 

・・・などなど、色々な病気が挙げられます。

実はうちのチワワさんは水頭症をもっています。けいれん発作を起こす事があるため、けいれんを抑えるお薬を毎日飲んでいます。発作を起こすこと以外はとても元気なので、少し運動神経が悪いところは、この病気のせいではなく、私に似たのでは?と思っています。

けいれんを起こすと心配なので、いつも私と一緒に病院に出勤しています。入院室の一番上の犬舎にいますが、大きな犬をみたりすると吠えてしまいます。ご面会にいらしている方、うるさかったらごめんなさい。

勝山2

犬舎では、かまってほしそうに上からみんなをみています

当院では、これらの病気を診てくれる、眼科、整形外科、循環器科、神経科の頼もしい先生方がいます。

もし、上記のような症状がみられる場合は、ご相談下さい。

判断がつかない場合はまず総合診療科へお越し下さい。

 

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